地方のIT産業は、厳しい状況が続いています。その大きな理由は、受託ソフト開発のビジネスの低迷。そこで近年、地方のITベンダーは、新たな活路を見出そうと、首都圏の大手ITベンダーから案件を獲得する「ニアショア開発」に力を入れています。
地方のITベンダー経営者に、案件が目減りしている理由を聞くと、その多くから「人口が減って地方そのものが疲弊しているから」という答えが返ってきます。少子高齢化が進んでいるうえに、若者の都市圏への流出が続いていて、先日取材したある経営者は、「人が増えない地域には、新たな産業は起きない。産業がない地域にITの仕事はない」と厳しい口調で語っていました。
IT人材の育成に積極的な地域もありますが、せっかく育てた人材が県外に流出してしまうケースは少なくありません。根本から問題を解決するためには、産業の垣根を超えて、地域そのものが魅力的になることが必要です。
若者が県外に流出してしまう現状について、別のIT企業の経営者は、「地方にいても、遊ぶ場所がなくて楽しくない。これを解決するために、私はテーマパークをつくることを本気で考えている」と熱く語りました。IT産業だけでなく、地域のあり方を根本的に見つめ直すことが必要な時代が来ていると実感しました。(真鍋武)
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島根県の動きに成長の萌芽をみる(3)メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.10.25」より