北斗七星

北斗七星 2013年11月4日付 vol.1504

2013/11/07 15:38

週刊BCN 2013年11月04日vol.1504掲載

▼「BYOD」というIT用語が定着し始めている。私用の端末を会社業務で利用することで、企業はIT投資を抑えられ、従業員は使い慣れた端末で仕事を効率的に進められる。セキュリティの確保という問題はあるが、双方にメリットがあるだけに、根づくべきだと思う。

▼あまり知られていないが、企業がBYODを従業員に強いることは、労働基準法に違反する。従業員が業務で利用するものは、会社が貸与しなければならないと決められており、私用端末の業務利用を強制することはできない。

▼ある経営コンサルタントはこの規制についてこう指摘する。「BYODは業務効率化に役立つ。『仕事で使うものだから会社が配布すべき』というのは確かにその通りだが、もう少し柔軟に考えてもいいはず。そうしなければ、世界に遅れをとる」。

▼「『個人情報保護法』が施行されて、日本はセキュリティを重要視しすぎるあまり、ITの利便性を失って仕事がしにくい国になった」。およそ10年の米国子会社勤務から日本本社に帰任したビジネスパーソンの弁だ。事故や事件を防ぐための仕組みは必要だが、ITを利用しやすい環境づくりも考えなければ、本末転倒になる。(鈎)
  • 1

関連記事

話題のBYOD ビジネス拡大の秘訣は ~ベンダーの販売戦略を追う

BYODはITベンダーが「普及させる」 自社での活用事例を踏まえて顧客に提案

<いまさら聞けないキーワード>BYOD(ビーワイオーディー)