ユーザー企業のなかで、ITを本業を変革する「コア技術」に位置づける層と、単に商品やサービスを生み出す「基幹設備(生産設備)」と捉える層という二極化が進んでいるそうです。
本業を変革する「コア技術」に位置づけるユーザー企業は、ITを「事業やサービスを創造する」ために活用しようとするのですが、工場のラインと同じ単なる「生産設備の一部」と捉えるユーザー企業にとっては、ITは生産コスト。投資に対して抑制心理が働くといいます。
つまり、ITベンダーが狙うべき企業は、ITを本業変革の中核に位置づけ、生産設備の重要部分だと考えるユーザーということになります。調査を行った野村総合研究所(NRI)によれば、この超優良層は全体の33.7%。ITはコア技術ではないものの、重要な基幹設備(生産設備)だと答えたユーザーは37.9%で、見事に二極化しています。
生産設備としてのITは、ある意味、既存業務の改良に過ぎません。本業を変革するITには、顧客のビジネスを転換させるほどのインパクトがある革新性が求められるといえそうです。(安藤章司)
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多様化するSIerのビジネスモデル 変化が大きい三つのポイントメールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.3.6」より