4月23日、警視庁のサイバー犯罪対策課は、違法コピーしたソフトウェアを使用していた著作権法違反の容疑で、中国籍の経営者を逮捕しました。インターネット上に違法公開されていた「Windows Server 2003」中国版をダウンロードして、約1700台の中継サーバーにインストールして稼働していたそうです。
日本では、法人が不正ソフトを使用するケースがそれほど多くはないことから、こうした事件はニュースとして大きく報道されます。これに対して中国では、不正ソフトの利用が横行しています。ビジネスソフトウェアの権利保護支援を行う非営利団体のBSA(ビジネスソフトウェアアライアンス)の2011年の報告書によると、中国で利用されているPCソフトウェアの違法コピー率は78%。まさに不正コピーの温床になっているのです。
自分では正規版ソフトを使用しているつもりでも、気づかないうちに不正ソフトを使っていることもあるようです。クオリティソフトの中国現地法人、闘利達軟件(上海)営業一部の木下岳男担当部長によると、「販売店から正規版だと思って購入したソフトウェアのライセンスが、実は不正ライセンスだったということもある」とのこと。意図的ではないにしても、不正利用が発覚すれば、ソフトウェアベンダーから訴訟を起こされる可能性があります。リスクを回避する資産管理ツールの必要性が高まっています。(上海支局 真鍋武)
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NEXT-G、中国・上海でリスク統制・情報統制に関するセミナーを開催メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.4.25」より