ビッグデータの分析は、その名の通り「大量のデータ」がないと成り立ちません。GoogleやFacebookは、基本的に無料のサービスを提供することでユーザーの母数を増やし、ビッグデータを収集・駆使してビジネスを伸ばしているのは周知の通りです。法人向け(B2B)の領域でも、無料で提供することで母数を増やし、ビッグデータで売り上げを伸ばすことはできないのでしょうか。
データ復旧会社のデータサルベージは、独自に開発したデータ復旧ソフトの一部機能を無料でユーザーに提供。そのログをオンラインで収集・解析することで、HDDなどのストレージのうち、どの製造ロットの故障率が高いのかを分析するサービスの立ち上げを目指しています。
こうした情報が事前にわかれば、ストレージメーカーやデータセンターの運営者などは対策を立てやすくなるので、分析結果を有料で購入する可能性が高いとみられます。
B2B領域では、コンシューマのような無料のビジネスモデルはなじまないと思われがち。しかし、従来の常識を覆したところにビジネスチャンスが潜んでいるのかもしれません。(安藤章司)
【データサルベージの記事はこちら】
データサルベージ、ストレージ故障予測検知サービスを提供へメールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.6.26」より