今日のひとことWeb版

ニュープレイヤーの台頭

2015/02/24 15:26

 クラウド業務アプリの浸透が、日本の中小企業のビジネスのあり方を変えつつあります。コンシューマ向けアプリのような使い勝手を実現した業務アプリを、低コストで提供するベンダーがさまざまな分野で出現し、中小企業のIT導入のハードルを下げることに貢献しているのです。このトレンドを牽引するベンダーのほとんどは、クラウド時代になってから生まれたり、ITの世界に新たに参入してきたニュープレイヤーです。

 「じゃらん」や「ホットペッパーグルメ」など、自社メディアを使った広告事業が収益の柱であるリクルートライフスタイルもそうしたベンダーの一つ。広告クライアントへの付加価値サービスとして始めたPOSレジアプリ「Airレジ」のユーザーが、急速に増加しています。無料で基本機能を提供していますが、クラウド会計ソフトやモバイル決済サービスといった、注目のクラウドアプリとの連携も積極的に進めていて、SMB向けクラウド業務アプリのプラットフォーマーに成長する可能性も否定できない存在です。

 SMB向けのクラウド業務アプリは、単価が低く、営業マンが個別に客先を訪問するような営業手法は馴染まないという認識が一般的。しかし同社には、既存のメディア事業のために整備した巨大な営業リソースが既にあり、彼らは、Airレジと連携する他社商材も含めたクラウド業務アプリの売り手にもなり得ます。SMB向けIT流通のあり方にも、大きな変革をもたらすかもしれません。(本多和幸)

【記事はこちら】
<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>レジ端末を無料で調達 会計処理の電子化をタダで実現

メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.2.24」より
  • 1

関連記事

新春特集 新しい販路 異業種の参入や新商流の登場で2015年も拡大を続けるIT業界

freee リクルートグループの営業網で拡販 製品連携をテコに巨大チャネルを開拓

OSK、「SMILE BS」と「eValue NS」シリーズの最新版5製品を発売