今日のひとことWeb版

彼の人生を変えた日

2015/09/15 15:26

 メディアでは人工知能という枕詞で紹介されることの多い「IBM Watson」ですが、同社自身は、「人工知能ではない。コグニティブ(認知・認識の)・コンピューティング・システムだ」と徹底して主張しています。Watsonは、聞かれたことには答えますが、SFのような自律型思考システムを目指してはいないというのが、大きな理由のようです。人工知能をどう定義するかは横に置いておくとしても、機械学習による自然言語処理をコアにした新しいITソリューションの開発が、IT市場で活発化しているのは間違いありません。

 「炎上しないコメントシステム」をウェブメディアなどに提供するクーロンも、そうしたソリューションを開発・提供する1社です。創業者で代表取締役社長を務める佐藤由太さんは、「ガジェット速報」の創業者・編集長でもあります。もともとはJAXA所属のプログラマだった佐藤さんが、なぜガジェット速報を立ち上げ、それが人工知能を活用したITソリューション開発にどうつながっていったのか。その根っこには、東日本大震災がありました。

 週刊BCNの取材を通じて、東日本大震災を経験したことがキャリアの大きな転換点になったという方に出会うことは少なくありません。多くの悲劇をもたらした大災害ですが、それを乗り越えようと立ち上がり、世の中をITの力で前進させようと取り組んでいる人の存在は、本当に貴重だと痛感させられます。(本多和幸)

【記事はこちら】
クーロン 代表取締役社長 佐藤由太
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.9.15」より
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