今年6月にエフセキュア日本法人のカントリーマネージャに就任したキース・マーティン氏は、1995年にEDSジャパン(現在は日本ヒューレット・パッカードのエンタープライズサービス部門)に入社し、その後バリューコマース、アバイア、インタラクティブ・インテリジェンスの各日本法人で、IT領域におけるキャリアを積み重ねてきました。学生時代の専攻は日本文化で、留学生として同志社大学に通っていたこともあるといい、外資系ITベンダーの日本法人トップのなかでも、きっての日本通といえる人物です。

 あまりにもざっくりとした質問だとは承知しつつも、「グローバルベンダーからみて、日本企業の特徴は何でしょうか?」と聞いてみたところ、「私も社会人になってからほとんど日本にいますから、外国の企業文化はよくわからないですよ」と笑いながらも、「より長期間のプランニングやアプローチが大事な市場だと考えています」と、答えてくれました。提案においては、いくらコスト削減効果が出せるかといった四半期業績へのインパクトもさることながら、長期的な目でみて、つき合うに値する相手かどうかが問われることが多い、とのことのようです。

 海外ベンダーの経営者からは「日本でのビジネスのやり方を本社に理解してもらうのが大変」と苦労話を聞かされることも多いですが、マーティン氏は「日本市場は法人向けの売り上げで世界トップクラスの伸びをみせているので、本社にあげたリクエストは早期に製品に反映してもらえている」と話し、「今は戦略づくりを楽しんでいる」と明るい表情をみせます。インタビューでは「パートナー中心のビジネス」を強調した同氏ですが、パートナーという言葉には、単なる取引関係を指すにとどまらず、日本企業のセキュリティを高める同志を募りたいという気持ちが込められているようでした。(日高彰)

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エフセキュア 中小企業・自治体向けにクラウド型製品を拡販
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.10.20」より