米国で売れたIT関連商品が、数年遅れて日本でも流行るという現象はしばしばみられます。「そろそろ日本でも本格的に売れ始めるのでは?」と言われているものの一つが、いわゆる“サイバー保険”。サイバー攻撃などで情報漏えいが発生した場合、損害賠償や原因調査など、対応にかかった費用を補償する保険商品です。米国ではすでにメジャーな商品にもかかわらず日本ではなかなか売れ行きが伸びなかったようですが、昨今の大規模な情報漏えい事件や、マイナンバー制度導入を背景に、セキュリティ製品同様に引き合いが高まっているということです。

 世の中の発展にあわせて新たなリスクが発生し、それに対応した保険が発売されるというのは人間社会の歴史そのもの。防犯や事故対策を万全にしていても、物的資産や事業上の賠償責任に保険をかけるのがあたりまえである以上、サイバー攻撃対策として保険に一定のコストを割くという考え方も、早晩常識になるのかもしれません。

 もちろんサイバー保険の保険料は、積極的にサイバー攻撃対策を講じている企業ほど安くなります。また、失ったブランド価値まで100%カバーしてくれるわけではありませんので、保険に入るとしてもきちんとしたセキュリティへの取り組みは不可欠です。セキュリティ業界では、企業のITインフラが物理環境から仮想環境やクラウドへ移行する動きにあわせ、仮想・クラウド対応を特徴とする製品やサービスの発表が相次いでいます。(日高彰)

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メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.3.30」より