11月7日に中国で「サイバーセキュリティ法」が可決されたことを受けて、現地の日系IT企業の間で波紋が広がっています。同法の施行によって、中国における外資企業のITビジネスが影響を受ける可能性があるからです。

 同法は、ネット犯罪や個人情報の保護といった国家安全を目的に、インターネット統制を強化するもの。日本にも「サイバーセキュリティ基本法」があるように、こうした法が成立すること自体は時代の流れに沿ったことなのですが、今回の中国サイバーセキュリティ法は、条項の表現が不明瞭な部分が多く、解釈の仕方によっては、中国政府が外資企業の技術にアクセスする権限を付与する法令とも捉えられることから問題視されています。

 中国政府は、一貫して外資規制を目的としていないと主張していますが、同法は審議の段階から世界各国のIT業界団体などが強い懸念を示していました。可決された同法の全文をみると、あいまいな内容の多くは残ったまま。中国でクラウドなどのインターネットを活用したビジネスを手がける外資IT企業は、自社や顧客への影響を調査中ですが、情報が不足しているとの指摘が多いこともあり、中国政府は緊急の説明会を開催する模様です。(上海支局 真鍋武)

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中国サイバーセキュリティ法可決で統制がさらに強化、外資IT企業への影響も
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.11.11」より