北斗七星

北斗七星 2016年11月14日付 vol.1653

2016/11/18 09:04



▼「驚くほど白く!」。洗濯洗剤のコマーシャルは昔、新製品が登場するたびに、洗い上がりの白さを強調していた。旧製品で白さを強調していても、新製品はもっと白いという。どこまで白くなってしまうのか。色柄物の洗濯が心配になるが、それは問題ないというので、技術力の進歩に感心したものだった。

▼コンピュータの歴史は、コストダウンの歴史でもある。汎用機からオープンシステムへというダウンサイジングが注目されたあたりから、新製品が出るたびに従来品よりも性能比でコストダウンになることが強調された。仮想化の普及も、複数サーバーをまとめるという効果が、コストダウンをベースに説明された。

▼どこまで安くなるのか。さすがにそろそろ厳しいぞというときに登場したのが、クラウドだ。黎明期のクラウドは、何かとコストダウンアピールが目立った。クラウドが普及するとともに、コストメリットよりも、サービス内容重視の方向に変わってきている。

▼白さをアピールしてきた洗濯洗剤だが、さすがに限界なのか、さわやかな香りや仕上がりのよさなどを強調するようになった。洗剤のトランスフォーメーションである。(風)
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