基幹系の業務アプリケーション市場は、大きな法制度改正の動きがあると拡大する傾向がありますが、基本的には寡占市場であり、コモディティ化が進んでいるというのが支配的な見方だったといえるでしょう。少なくとも数年前までは。

 しかし、クラウドの浸透やFinTechの勃興、大きくくくればデジタルトランスフォーメーション(DX)のトレンドが、市場を活性化させています。小規模事業者向けのクラウド業務アプリケーションを提供する新興ベンダーの登場はその象徴的な動きですし、大企業向け市場を主戦場としてきた大手ERPベンダーも、“何度目かの正直”を目論んで、中堅中小企業向け市場への進出を本格化させています。例えばSAPジャパンは、今年に入り、中堅中小企業向けビジネスの強化を宣言しましたが、「クラウドが一般的になったという市場環境の変化が追い風になっている点が、過去の(成功したとは言い難い)中堅中小企業向け市場へのチャレンジとは違う」とみているようです。各社各様、戦略の違いが際立ってきているミッドマーケット向け基幹業務システム市場の最新動向は、今週月曜日発行の週刊BCN・1693号で特集にまとめているので、ぜひご覧ください。

 この特集にも登場する国産業務ソフトの有力ベンダーであるOSKは今秋、新製品をリリースしますが、これをきっかけに、ビジネス規模を3倍にするという非常に意欲的な目標を掲げています。実際に市場にどんなインパクトを与えることになるのか、目が離せません。(本多和幸)