BOOK REVIEW

<BOOK REVIEW>『モテる構造~男と女の社会学』

2017/11/08 09:00

週刊BCN 2017年10月30日vol.1700掲載



働き方改革と男女の非対称性

 働き方改革を推進するうえで、避けて通れないのが男女差だ。男性の寿退社は容認されにくいし、育児休業の取得率も男女差がはなはだ大きい。本書『モテる構造~男と女の社会学』では、この男女差について、家族社会学が専門の山田昌弘教授がわかりやすく解説している。

 例えば、仕事ができて稼ぎがいい、いわゆる「できる男性」は女性にモテやすいが、一方で「できる女性」は男性にモテるとは限らない。こうした男女の非対称性がどういった構造にもとづくのかは、働き方改革を論じるうえでも有益になるはず。

 家事や介護、育児のために仕事を辞めなくてもいいよう、働き方を改める。就労人口が減少するなかで、差し迫った課題だ。実現するには、家事や介護、育児は女性が担うべき役割だという社会規範を変えていく必要がある。男女の非対称性をなくすことは不可能でも、その構造を理解すれば部分的に修正できる可能性は高い。(寶)
 

 
『モテる構造~男と女の社会学』
山田昌弘 著
ちくま新書 刊 (760円+税)
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