▼ほかの産業と同じように、IT業界でも全国を飛び回っている人は多い。最近会ったベンダーの社員は、毎週、東京と大阪を行き来していると教えてくれた。コロナ禍で出張は激減していたが、徐々に以前のように戻っているようだ。

▼東京と大阪を移動する手段の一つとして東海道新幹線がある。1964年の開業以来、多くのビジネスパーソンを支えてきた。JR東海が車両設備・地上設備へ投資してきた結果、東京―新大阪駅間の所要時間は約2時間半となっており、在来線特急時代の6時間半と比べると、大きく短縮している。

▼多くの人が利用している東海道新幹線で、7月21日の始発列車から車内チャイムが一斉に切り替わる。変更は20年ぶり。利用者にとってなじみ深い「AMBITIOUS　JAPAN！」は「会いにいこう」になるため、さまざまな意見が出ている。

▼企業の間では、DX需要が継続し、全国に波及しつつある。東京や大阪を含めて都市間の往来が活発化すれば、ITビジネスの一層の盛り上がりが期待できる。新しいチャイムへの賛否はともかく、「会いにいこう」は、IT業界にとって重要なキーワードになりそうだ。（鰹）