アップルコンピュータのスティーブ・ジョブズ暫定CEOが、長年のライバルだったマイクロソフトとの提携を電撃発表してからちょうど1年。ニューヨークで開催されたマックワールド・エキスポでジョブス氏は、提携の成果を強調した。
同氏によると、アップル期待の新型PC「iMac」にはマイクロソフトのインターネット・エクスプローラ(IE)4.01とアウトルック・エクスプレス4.01がプリインストールされる。
またマッキントッシュ用マイクロソフト・オフィス98を購入したiMacのユーザーには100ドルの払い戻しが行われる。IEがMacOSに統合され、インターネット閲覧がスムーズに行われるようになる。
このほか、マイクロソフトの技術をベースにしてMac用のJavaバーチャルマシンを両社が共同開発する。ジョブス氏は、「提携発表はブーイングで迎えられたが、確実に成果をあげている」と語り、新戦略に対する自信をのぞかせた。
業界関係者の間でも「マイクロソフトにとってアップルはもはや敵ではない。アップルとしても仮想の敵に立ち向かうよりも提携した方がメリットが大きい」と新戦略を評価する意見が多い。