無線メーカーのアイコムは、80Mbpsの高速ルーティング機能をもつワイヤレスルータと、54Mbpsの無線LANカードを6月28日から発売、IEEE802.11a準拠による高速ワイヤレスLAN環境をいちはやく実現する。

　5GHz帯を用いるIEEE802.11a規格は、すでに一般普及している2.4GHz帯によるIEEE802.11b規格よりも電波を効率良く利用できることから、より高速の無線LAN環境を実現する。

　アイコムが今月発売するワイヤレスルータ「SR-21BB」は、本体内部にPCカードスロットをもち、802.11a無線LANカードを挿した場合は54Mbps環境を、802.11b無線LANカードを挿した場合は11Mbps環境を実現する。価格はオープン。店頭予想価格は2万5000円前後と見られる。

　同時に発売する54Mbps無線LANカード「SL-50」の価格は1万6800円。「SR-21BB」と「SL-50」2枚を同梱したセット価格は6万5800円、「SR-21BB」と11Mbps無線LANカード「SL-11」2枚を同梱したセット価格は4万5800円。

　無線LANのMAX速度はあくまでも理論値であり、実際の利用環境では速度はかなり低下する。11Mbpsと表記される802.11bで実際は4.5Mbpsがせいぜいだが、54Mbpsと表記される802.11aでは「実測値で18Mbps前後」（アイコム営業本部・小松正樹主任技師）という。