店頭流通

キヤノン 「洗練」をキーに複合機を刷新 メーカーシェア50%超を見込む

2006/10/09 18:45

週刊BCN 2006年10月09日vol.1157掲載

 キヤノンは、インクジェットプリンタの新製品として、PIXUS MP960など11機種を10月上旬から順次発売する。

 キヤノンの清水勝一取締役は、「今年のキーワードは洗練。かんたん、きれいの概念を、洗練という観点から打ち破る」と語る。新デザインの採用による洗練さとともに、操作性ではホイール型の「Easy-Scroll Wheel」を採用。「複合機では、様々な操作ができる半面、操作が煩雑化するという問題に直面していた。新たなインタフェースを採用したことで、機能が増えたにもかかわらず、操作性の向上を図ることができた」としている。

 最小インク滴1plの優位性や、両面印刷機能などの特徴を打ち出すとともに、MP810では、L判印刷時の速度が、約32秒から約18秒に短縮するなど、機能、速度での強化も図っている。

 同社では、10月中に全国の販売店を対象に新製品に関する教育を行い、店頭展示も一新する計画。

 「全国をキャラバンする大型トレーラーを2台用意し、店頭に出向いて店員教育を行う。商戦での売れ筋機種と想定しているのはMP600。昨年のMP500では、単一機種で19.6%を獲得したが、MP600では20%を超えるシェア獲得を狙う」(キヤノンマーケティングジャパン・コンスーマイメージングカンパニープレジデントの芦澤光二専務取締役)と意気込む。 メーカーシェアでは、昇華型フォトプリンタを含めて50%以上のシェアを見込む。

 一方、キヤノンマーケテイングジャパンの村瀬治男社長は、「今後は、デジタルフォトソリューションの世界へと進化する」として、デジタルカメラをはじめとする入力機器から、プリンタなどの出力機器までを品揃えしている強みを生かし、デジタルフォトの利用提案の訴求に力を注ぐ姿勢を示した。
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