店頭流通

カシオ計算機 コンパクトデジカメ 09年年間シェアNo.1狙う

2009/11/19 18:45

週刊BCN 2009年11月16日vol.1309掲載

 カシオ計算機(樫尾和雄社長)が、BCNランキングのコンパクトデジカメ市場で2009年の年間シェアNo.1を狙っている。シェア争いは、カシオとキヤノンの二強が激しく競う展開。カシオは09年年間シェアで、キヤノンからトップの座を奪取する勢いだ。

 コンパクトデジカメ市場の年間シェアは、05年以降、キヤノンが20%前後でトップを維持し、カシオは15%前後で2位(07年を除く)につけていた。しかし、カシオは今年の上期(1~6月)に、キヤノンを僅差でかわしてトップの座を獲得。その勢いのまま、09年の年間トップシェア獲得を目指している。

 すでに買い替え需要が中心となっているコンパクトのデジカメ市場は、各社製品とも高機能化が進んでいるが、台数ベースで昨年に届かず、平均単価の下落が続いて、金額ベースでも昨年を割っている。

重岡正之 営業本部 戦略統轄部 QV戦略部次長

 こうした市場環境のなかで、カシオはスローモーション撮影ができる「ハイスピードムービー」や、静止画に動くキャラクターを貼り付けられる「ダイナミックフォト」など、独自機能を切り口に、「撮るだけでなく、撮ったあとの楽しみやカメラの新しいを使い方を提案する」(重岡正之・営業本部戦略統轄部QV戦略部次長)ことで需要を喚起。「ハイスピードムービー」は、従来からのレンズ一体型「EX−F1」「EX−FH20」に加え、09年春モデルからはコンパクトタイプ「HIGH SPEED EXILIM FC100」「同 FS10」にも搭載。「ダイナミックフォト」は、エントリーモデルの「EXILIM ZOOM EX−Z1」を除く現行の全ラインアップに搭載している。これらを差異化ポイントとして、ユーザーにアピールしている。

 また、「多様化するニーズに対応する」(重岡次長)ため、製品ごとにターゲット層を絞り込み、利用シーンを提案しながら「製品の特徴をどのように生かせるか」という訴求に力を入れている。例えば、同社が「最強のコンパクト」(重岡次長)と自信を示す「EXILIM Hi−ZOOM EX−H10」では、広角24mmからの10倍ズームレンズと、1回の充電で1000枚の撮影ができる長寿命バッテリを前面に打ち出し、利用シーンとして「旅」を提案。また高速連写機能やスローモーションムービー機能を備える「FC100」では、今まで見えなかった“瞬間”を写せることを強調している。さらに、スタンダードモデル「EXILIM ZOOM EX−Z450」は幅広い層に「ダイナミックフォト」の楽しさを、「同 Z90」は豊富なカラーバリエーションを初心者層に訴求している。

 店頭でも、製品を実際に触って良さを実感してもらうコーナーの設置、イベント開催などで販売を強化している。同社は今後も独自機能を進化させ、「カメラが人間の目を超える」というコンセプトで、「プロだけでなく一般の人が、肉眼で見えない世界をカメラで見えるようにする」(重岡次長)ことを目指して製品開発に取り組む方針。こうした独自機能をてこに、年間シェアNo.1を狙う。(田沢理恵)
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