NEC（矢野薫社長）はNGN事業の拡大に向け、サービスプラットフォーム製品を強化する方針を打ち出した。今年9月下旬には、ネットワークサービス基盤ソフトウェア「NC7000」シリーズを発売。2007年度（08年3月期）までにサービスプラットフォーム製品で4000億円の売り上げを狙う。

　同社は、NGNシステムの主要顧客となる通信事業者への製品販売やサービス提供で今後3－4年をめどに1兆円の売上規模を目指している。そのうち、通信事業者向けNGN事業が30－40％を占める見通しで、「高速・大容量のネットワークインフラやアプリケーションをつなぐサービスプラットフォーム製品を強化することがNGN事業拡大のカギ」（国嶋矩彦・執行役員常務）としている。その一環として、サービスプラットフォームの中核製品に位置づけられる基盤ソフト「NC7000」を市場に投入した。

　同ソフトは、呼接続（通話の接続・切断）の複数制御機能、音声・映像コンテンツの蓄積・変換・配信機能などNGNシステムで必要なコンポーネントで構成。同社のネットワーク制御基盤ソフト「NC9000」、CSCF（呼接続サーバー）やHSS（加入者管理サーバー）などとの連携で、導入顧客はNGNに対応したアプリケーションサービスの提供が可能になる。同社では、NTTが12月に始めるトライアルにも参画する予定で、「NGNに適した製品ラインアップであることを積極的に訴えていく」という。

　また、企業向けにNGN関連システムを提供することを視野に入れており、「NGN対応のサービスプラットフォーム製品を導入することで、自社でサービスを構築できるようになることを提案し、ビジネスチャンスにつなげる」としている。