マイクロソフト（ダレン・ヒューストン社長）は開発基盤の.NETフレームワークの技術支援を強化する。次期Windowsのビスタが最新の.NETフレームワーク3.0に対応することを踏まえてソフト開発エンジニアのスキルアップを図るのが狙い。来年1月末まで集中的なスキルアップキャンペーン「.NET開発者への道」を実施する。

　.NETフレームワーク3.0は、ビスタの特徴でもある立体的なユーザーインターフェース（UI）の開発やSOA（サービス指向アーキテクチャ）を実現する通信基盤、クライアントソフトの自動アップデート機能などが大幅に強化されている。今のタイミングで「現行の.NETフレームワーク2.0から最新の3.0への移行を支援」（北川裕康・デベロッパー＆プラットフォーム統括本部IT技術者アドバンステクノロジー本部業務執行役員本部長）することで“ビスタらしい”アプリケーション開発を後押しする。

　具体的には今年7月から始めた出張技術講習会「マイクロソフトOn－出張ワークショップ最新技術を学ぶ」のカリキュラムに織り込んだり、技術者向けのウェブサイトを通じて技術支援を行う。マイクロソフトOnは専任エバンジェリストがコミュニティや開発パートナーなどを訪問するもので年内で累計200回、年間1000回の開催を目指している。

　また、開発ツールであるビジュアルスタジオの現行バージョンは.NETフレームワーク2.0に対応している。このため、同3.0に正式対応する次期ビジュアルスタジオを投入するまでの間は、「.NETフレームワーク3.0を活用したアプリケーション開発に必要な開発モジュールを順次ウェブなどを通じて提供する」などして開発環境の整備を進めていく方針だ。

　Windowsアプリケーションの開発者はクライアント・サーバー時代のアーキテクチャからウェブ時代の.NETアーキテクチャへと移行してきた。この流れをさらに加速させることでWindowsプラットフォームの競争力を高めていく方針だ。