ウェブ2.0のプロモーション向けソリューションを提供しているグローバル・アイディー（稲田光造社長）はグループウェアのアプリケーション集「InBiz（インビズ）2.0」を発表。第一弾として社内の情報を共有するための辞書システム「InBiz Wiki（インビズ・ウィキ）」をリリースした。

　ASPで提供し、今年度（2007年9月期）までに200社への導入を目指す。現在は直販だが、製品のバージョンアップとともに、代理店を介しての販売も考えている。

　今までのグループウェアでは、議事録や営業支援システムなど、時系列に基づいて情報を管理していた。これに対してInBiz Wikiでは、誰でも編集しやすいインターフェースを用意。時系列にとらわれず、あるキーワードを中心とした、常に更新される情報共有辞書を作成することができる。また、多くの人が編集にかかわることや、何度も更新することで情報が精査されていくのも大きな特徴だ。使い方としては専門用語の共有や取引先管理、議事録や社内情報整理などがあげられる。「昨年12月の発表後、カスタマーセンターなど40社ほどの多様な業種から引き合いがあった」（稲田社長）という。第二弾では、ニュースサイトなどからの情報を共有するソーシャルブックマーク、地図から場所情報を共有できるソーシャルマップを展開する予定。

　InBiz2.0は集合知、フォークソノミーをメインの考え方に据え、データをタグを使って分類。情報を多次元的に結びつける概念のツールを集結させたもの。「昔からナレッジマネジメントの世界では個人のノウハウ、書類などをどう共有するかが考えられてきた。2.0技術を使うとそれが実現できる」と稲田社長は話す。

　また、会議室予約機能、スケジューラなど、通常のグループウェアをあえて搭載しないことで、他社のグループウェアと連動をすることも視野に入れている。

　同社はSNSを利用したブランドコミュニティサービス「BlaComi（ブラコミ）や口コミ派生システム「Buzzエンジン」など、プロモーション向けソリューションが売り上げの9割を占めるが、今後は半分をInBiz2.0で確保したい考えだ。