チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ（杉山隆弘社長）とポイントセック（石井元社長）は、今年はじめにイスラエルのチェック・ポイント本社がスウェーデンのポイントセック・モバイル・テクノロジーズの親会社であるプロダクトデータを買収したことを受け、年内に経営統合を進める計画だ。

　チェック・ポイントではこれまで、ネットワークセキュリティ製品などを中心に手がけてきたが、ポイントセックの買収により、HDDなどメディアに格納されている情報そのものにセキュリティをかけるソリューションの展開も可能になった。

　チェック・ポイントの杉山社長は「今の当社の製品群では、エンドポイントセキュリティは十分ではない」としたうえで、データを格納している媒体、USB、CDなど持ち運びできる記憶媒体のなかに多様な情報が入っていると指摘。置き忘れや盗難などにより技術情報、経営情報が漏えいするリスクにさらされている現状から、ポイントセックの暗号化技術に着目。「今の製品群に加え、ポイントセックの暗号化技術が必要と考え買収した」と杉山社長は理由を説明する。

　すでに、買収前から同社のエンドポイントセキュリティ製品「Integrity（インテグリティ）」とポイントセックを両方導入している企業も多く「需要が先行している」（杉山社長）という。今後は、ポイントセックの技術を組み入れた製品提供なども視野に入れている。