無線LAN機器メーカーのエクストリコムジャパンが2次代理店向け支援制度の開始に踏み切った。現段階で個別に商談を進め、テスト的にチャネルプログラムを設けている。1次代理店が4社となり、販売経路の構築が徐々に進んでいるなか、リセラーの販売意欲を促進することで国内市場での地位を築き上げる。

　現在、エクストリコムの1次販売代理店は4社。最近では、国内大手のネットワーク機器メーカーであるアライドテレシスと販売契約を結んだ。安藤博昭・営業本部長は、「日本市場での知名度向上に向けた販売代理店網が構築できたといえる。販売パートナーとともに拡販を図っていくためには、メーカー側からも販売意欲を促進させるための策を講じなければならない。そこで、2次店に対するチャネルプログラムの設置も検討する」としている。

　ワールドワイドでは、すでにリセラー向け支援制度を設けているが、「日本向けプログラムに仕上げるため、現段階では個別に話を持ちかけている。複数のテストケースを進めることで最適な制度を設置していく」方針。2次代理店向け支援制度の設置は、今の流通経路を強化する位置づけであることから「（1次代理店である）販売パートナーがメリットと感じるプログラムを構築したい」考えを示している。

　同社は、無線LAN機器メーカーとしては後発組に位置づけられることから、シスコシステムズやメルー・ネットワークス、アルバネットワークスなどと比べれば国内市場でシェアが低い状況にある。しかし、隣接アクセスポイントの電波干渉や無線端末移動中のデータ遅延などを解消した製品を市場投入していることから、リプレース需要を中心にユーザー企業が増えつつあるのも事実だ。

　販売代理店網の強化で、いかに巨大な競合他社と勝負できるかが国内市場での地位確立を左右することになる。