ウイングアーク(内野弘幸社長)とBCN(奥田喜久男社長)は、「SIer必見 地方共通帳簿票基盤化による効率化・コスト削減のすすめと運用改善」と題して、中堅・中小企業(SMB)と地方自治体を攻略するためのITビジネスセミナーを地方の主要3都市で開催した。9月12日に大阪、9月13日に名古屋、9月21日に福岡で開催し、SIerやリセラーなど、合計210人が参加した。セミナーは、日本マイクロソフト(樋口泰行社長)の協力と、ITコーディネータ協会(播磨崇会長)の後援を得た。(真鍋武)

大阪会場では情報家電の組み込みシステム産業の業績を強化する取り組みが紹介された
【theme 1】
「情報サービス産業の現状と課題~全国からみた各地域のITサービス業界動向~」
「地産地消」「八ヶ岳構造創出戦略」そして「強みの連携」

経済産業省
近畿経済産業局
山口洋課長 ●大阪 近畿経済産業局の山口洋課長は、「近畿のソフトウェアの40%が他地域から移入している」と、域内で自活できていない点を指摘。地産地消を進める策として、IT利活用が遅れている中小企業の活用を促す研究会の開催や、大手製造業が集積する地域ならではの取り組みとして、情報家電の組み込みシステム産業の集積の強化を紹介した。

経済産業省
中部経済産業局
杉山益美課長 ●名古屋 中部経済産業局の杉山益美課長は、中部地域の成長戦略である「中部地域八ヶ岳構造創出戦略」などについて解説。情報政策課の具体的な取り組みとして、組み込みソフトウェア産業に力を入れていることや、クラウドコンピューティングの利活用促進、ITSとスマートフォンが融合した次世代自動車向けサービスの創出事業を紹介した。

福岡情報
ビジネスセンター
武藤元美代表取締役 ●福岡 福岡情報ビジネスセンターの武藤元美代表取締役は、九州のIT産業の現状について、「全国や海外にも事業を展開する必要がある。九州地区は、環境、医療・介護などのIT導入が活発で、需要が見込まれることから、これらの分野に参入することも重要になる」として、各社が強みを持ちよる「強みの連携」で事業を拡大できると述べた。
【theme 2】
「帳票から考えるITシステム基盤の課題と解決」
帳票基盤に関連する課題と解決策を披露

ウイングアーク
谷口功マネジャー ウイングアーク営業本部インダストリー営業推進室の谷口功マネジャーは、「自治体などの帳票基盤に関連して、国からさまざまな最適化に関する指針が出ている。これに応えるためにつくり込むケースが多いが、当社の帳票基盤ソリューション『SVF』などを使って最適化すれば、メリットが大きい」とアピールした。福岡では、1stホールディングス帳票事業部ストラテジックアライアンスグループの久我温紀リーダーが、同じ演題で講演した。

1stホールディングス
久我温紀リーダー【theme 3】
「Windows 8と仮想デスクトップで実現する端末統合」
Windows 8と仮想デスクトップで端末統合を簡単に

日本マイクロソフト
樋口竜太スペシャリスト 日本マイクロソフトパブリックセクター統括本部テクノロジーソリューションセールス本部ソリューションの樋口竜太スペシャリストは、VDI(仮想デスクトップインフラストラクチャ)の導入事例や「Windows Server 2012」、「Windows 8」などの最新状況をデモを交えて説明。樋口スペシャリストは、「従来のクライアント端末を新たに入れた場合と、VDIだけでこの分を賄う場合を比較すると、VDIは数倍の費用がかかる」と指摘し、「Windows Server 2012」に標準搭載されているServer Based Computing(SBC)とVDIをあわせて、低コストで実現できる方法などを示した。
【theme 4】
「SMB市場のトレンドとITベンダの戦略」
専門人材に乏しい中小企業はIT化の推進役を内部に抱えよ

矢野経済研究所
野間博美主席研究員 矢野経済研究所情報通信・金融事業部の野間博美主席研究員は、調査データをもとに最近の情報サービス産業の状況を説明した。野間主席研究員は、「中小企業は、まず情報担当者がいない。一方で、IT化に成功した中小企業も少なくない」と指摘。そのうえで、IT化に成功した企業の特徴として、従来の業務処理方法では限界がきたと判断した段階で、IT化を検討していることや、経営者の息子が取締役としてIT化の推進役を務めたケース、親身になって相談に乗ってくれる地域ITベンダーやITコーディネータの存在の必要性を挙げた。