IT製品のディストリビュータであるネットワールド(森田晶一社長)は、今年5月、ストレージなどを展開するEMCジャパン(山野修社長)の製品を2次販売店として取り扱うパートナーと、EMC製品のエンドユーザーに向けたセミナー「EMC iSM 2013」を東京・千代田区で開催した。5月上旬に米ラスベガスで開催された「EMC World 2013」の情報を日本のパートナー/ユーザーに紹介するほか、運用管理やバックアップ統合など、EMC製品の活用シーンをアピールした。(取材・文/ゼンフ ミシャ)

EMCのジョー・トゥッチ会長兼CEOの映像を流し、「EMC World 2013」の雰囲気を再現した 「EMC World」は米EMCコーポレーション(EMC)の年次イベントで、最新技術トレンドやビジネス方針を紹介する。「EMC World 2013」は、5月6~9日の4日間、米ラスベガスで開催され、日本を含めたパートナーやユーザーなど、約1万5000人のIT関係者が集まった。
EMCの有力販社であるネットワールドの森田晶一社長も現地に足を運び、セッションに参加したほか、EMCの幹部と情報共有を行った。
ネットワールドは、「EMC World 2013」に参加することができなかった日本のパートナー/ユーザーに向け、国内で「EMC iSM 2013」を開き、「EMC World 2013」で発表されたトピックの要点をまとめて紹介した。「EMC World 2013」で登壇したEMCのジョー・トゥッチ会長兼CEOの映像も流して、イベントの雰囲気を再現した。
クラウドへの移行を支援

EMCジャパン
三保尚澄
アドバイザリーSE 冒頭、EMCジャパン アドバイザリー・システムズ・エンジニアシステムズ・エンジニアリング本部の三保尚澄アドバイザリーSEが、「EMC World 2013」の報告を行った。「今年は、EMCの方針である『リード・ユアー・トランスフォーメーション』に合わせ、クラウドへの移行によるビジネス改善を中心に、各セッションが開かれた」と述べた。
EMCは「クラウド」と「ビッグデータ」を掲げ、これらの分野で強い企業の買収に取り組んでいる。2012年3月に、サンフランシスコを拠点にアジャイル・ソフトウェア開発用サービスとツールを提供するPivotal Labs(Pivotal)を買収した。Pivotalの技術を活用して、ビッグデータ分析アプリケーションを開発するユーザー企業向けに、アジャイル・ソフトウェア開発用の製品を提供していく。
「EMC World 2013」では、Pivotalの統合が完了し、「PivotalがEMCファミリーの新たなメンバーになった」と三保アドバイザリーSEがアナウンスした。今後、Pivotalの製品を、データセンター(DC)をソフトウェアによって自動化する「ソフトウェア・デファインド・データセンター(SDDC)」に強いVMwareの製品などと組み合わせ、クラウド/ビッグデータのソリューションとして提供する。
三保アドバイザリーSEはさらに、ソフトウェアの展開に注力することを述べた。「『EMC World 2013』で、ストレージ管理ソフトウェア『EMC ViPR(ヴァイパー)』を発表し、パートナーとともに展開していきたい」とした。
活用シーンを紹介

EMCジャパン
三保尚澄
アドバイザリーSE 次に、ネットワールド ストラテジック・プロダクツ営業部の小澤康弘課長代理が「最新情報ツッコミ隊」として登壇し、三保アドバイザリーSEとの対談で、EMCの取り組みをわかりやすく解説した。
このほか、バックアップ統合や災害対策など、EMC製品の活用方法をアピールしたり、新世代コンバージドインフラ製品「VCE Vblock」とパートナー支援策を紹介した。