陽気な性格で、常に明るい姿勢をみせてお客様の信頼を得ている。ディストリビュータのネットワールドで、ネットアップのストレージ製品を担当する高田悟さんは、持ち前の陽気さを、完璧な仕事を目指す高いプロ意識と組み合わせて、相次いで案件を獲得している。ネットアップ事業の成長をけん引している人物だ。寝不足が悩みと言いつつも、営業活動に取り組む情熱は尽きない。(構成/ゼンフ ミシャ 写真/大星直輝)
[語る人]
●profile..........高田 悟(たかだ さとる)
大学卒業後、金融関連の企業に入社し、営業を担当する。その後、アルバイトや通信キャリアでの営業職を経て、2002年、ネットワールドに入社。現在は、需要が伸びている商材を取り扱う「ストラテジック プロダクツ営業部」に所属。販売パートナーに向けて、ネットアップを中心としたストレージ製品と関連ソリューションの提案に携わっている。
●会社概要.......... サーバーやストレージなどIT製品のディストリビュータ。1990年に創業。2012年12月期の売上高は530億、従業員数は366人。東京・神保町に本社を構える。
●所属..........ストラテジック
プロダクツ営業部
課長
●営業実績.......... 売上向上につながる活動が評価され、2010年、ネットアップの「Best Win with a Go to Market」アワードを受賞。
●仕事.......... システムインテグレータ(SIer)をはじめとする販売パートナーを、1日あたり2~3社訪問し、ストレージ製品を提案する。全国出張も多く、2週間に一回のペースで、各地域に出向き、ローカルの販売店を訪れる。営業訪問のかたわら、エンジニア向けの勉強会を開いたり、セミナーの講師を務める。
提案書1枚に数時間も
私は、ほぼ24時間仕事をしているといっても過言ではない。朝5時に起きて早めに出社し、昼間は外回り営業に使う。帰社後、念入りに行う提案書づくりに没頭するので、終電を見逃すことも少なくないほど、夜はいつも遅くまで会社に残る。
プレゼンテーション用パワーポイントのスライドは、お客様目線の内容にするのはもちろんのこと、見た目も重視している。グラフの線を引くときに、1mm単位での正確さにこだわっている。ストレージ製品をどう訴求するかについて知恵を絞りに絞って、スライド1枚が完成するまで、2~3時間を要することもあるので、あっという間に時間が過ぎてしまう。最近は、電車で帰るよりもタクシーを使って帰宅することが多いほどだ。
このように、情熱を燃やして仕事をこなす私だが、実は、一度サラリーマンを辞めて、2年ほど、海外でアルバイトをしながら生活を送ったことがある。
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大学卒業後に入った金融関連の企業では、対個人の営業を担当していた。しかし、仕事の視野が狭いことに行き詰まりを感じて、1年も経たないうちに退職し、憧れのオーストラリアに旅立った。
当時は、インターネットがまだあまり進化していなくて、ネットを通じて日本の友達とやり取りをする際に、回線の遅さを痛感した。私は、兵庫県の実家がケーブルテレビのモデルタウンということもあって、昔からコミュニケーション技術に興味をもっている。よし! 通信の改善に貢献するために、もう一回サラリーマンに挑戦しよう。そう思って帰国を決め、通信キャリアに再就職して、法人向け営業を担当させてもらった。
今のネットワールドもそうだが、通信/ITの法人向け営業は、社会へのインパクトが大きい。個人ではなく、社会基盤である企業を相手にする提案活動のやり甲斐を味わうことによって、あらためて営業のおもしろさを認識することができた。
私が主要商材に扱うネットアップのストレージは、業績が順調に伸びている。今年の第1四半期(1~3月)に、過去最高の売り上げを記録し、2013年は、販売台数が1000台を突破すると見込んでいる。毎日、販売パートナーやエンドユーザーを着実に訪問し、提案書づくりに力を入れていることが、ネットアップ事業の伸びを支えていることを実感している。