エンタープライズ向けバックアップソフトウェアを提供する米ベリタステクノロジーズ。米ガートナーの調べによると、同社は2017年のバックアップソフトウェア部門で24.3%のシェアを誇るバックアップソフト市場のグローバルリーダーだ。主力製品である「Veritas NetBackup」の最新バージョンでは新たにデータ活用機能を搭載し、バックアップベンダーからデータ管理ソリューションベンダーへと、進化の第一歩を踏み出した。

勝野雅巳
テクノロジーセールス&
サービス本部
シニアプリンシパル
スペシャリストSE
 最新版は「Veritas NetBackup 8.1.2」。データバックアップ機能の強化に加え、バックアップしたデータを開発、検証などに活用できるようにする機能を新たに搭載した。VMwareの仮想マシン(VM)のバックアップデータを仮想的にコピーすることができる機能。なお、この機能を利用するにはNetBackup Applianceが必要になる。

 VMのバックアップをNetBackup Applianceに取り、復元機能を使ってNetBackup Applianceを仮想的に対象VMが存在するNFS データストアに見せかける。ただ仮想的なVMはバックアップデータにひもづいているので、そのまま変更を加えるとバックアップデータそのものが変更されてしまう。そこで仮想的なVMから仮想コピー(スナップショット)を作成し、これを「VM仮想コピー」として開発、検証用に提供する。変更はキャッシュ領域に逃がすことで元データを変更することなくバックアップデータを活用できる。

 VMやOracle DBごとの本番データのコピーを開発者や検証者に渡し、本番データをもとにした開発や検証を行うことは一般的に行われてきた。その場合、コピーに時間がかかる、コピーが開発/検証者に届くまでに複数の担当者が関わり、時間がかかる、ストレージ容量を多く消費するといった課題があった。勝野雅巳・テクノロジーセールス&サービス本部シニアプリンシパルスペシャリストSEは、「VM仮想コピーは短時間でコピーが完了し、データ量もVMのコピーよりも少ない」と説明する。ただ、VM仮想コピーはシステムで変換、制御しているためにアクセスに遅延が生じる。この点について、同社は改善を重ね、「VMのコピーをNetAppやDell EMC IsilonなどのスケールアウトNASに保存した場合と比較して、アクセススピードが8割程度になるように遅延を抑えた」と勝野SEは説明する。
 

 バックアップデータをより活用しやすいように、直観的でシンプルな設定、操作が行えるウェブ UIを新たに追加した。勝野SEは「データを活用するとなった時、バックアップ管理者以外の人がNetBackupを操作するケースが増える。データ活用のためにはUIをシンプルにする必要がある」と話す。

 今後は、Oracle DBやSQL ServerのDBインスタンスもバックアップデータから仮想コピーのインスタンスを活用できるようにする計画だ。(山下彰子)