筆者が勤めるG-genでは、フルリモート・フルフレックスでの勤務となっており、ジョイントベンチャーでありながら首都圏だけでなく地方都市のメンバーが続々とジョインしている。この連載では、オフィスに出勤するという働き方から福岡でフルリモート勤務を実践して気付いたこと、地方にいながら都心のクラウド企業で働くという体験を踏まえて、働き方の最適解について解説する。
フルリモートという選択をした理由
新卒から15年、福岡のIT関係の企業で努めてきた。九州で生きてきて、仕事をしながらITを中心として地域に寄与したい、できればクラウド業界で地方の活性化を図りたい、そんな思いを持ちながら過ごしてきた。そんなとき、「Google Cloud専業のジョイントベンチャーが立ち上がる」ということでG-genに入社した。
G-genに入社したのは、クラウドという、これから伸びていく市場に専業として触れていきたい、勤務地を選ばずクラウド系企業に参画できるということが理由。そんな中で2022年1月、G-genで完全フルリモートでの勤務を開始した。
選択するITツールの大事さと「本当のDX」という環境への出会い
当社はGoogle Cloud専業のクラウドインテグレーター。オンプレミスのサーバーを持たない。業務の基本は、Cromebook、Google workspace、チャットツールを中心に社内業務や顧客との面談もMeetを中心に行っている。Cromebookの起動の速さに加えてGoogle Workspaceがコラボレーションを軸に設計されているため、フルリモートでも全く困らない。例えば、Web会議ツールのMeetとカレンダー、ドライブにあるドキュメントは密接に連携させることができ、共有ドライブを利用することで他のメンバーが作成したドキュメントをすぐに検索・再利用することもできる。また、顧客とのデータの共有などもクラウド上で完結する。情報が人に依存しない、スピード感を持った働き方、DXを進めていくという点では最適な環境だ。また、インターネット環境があれば業務できるため、社内のサーバーなどにアクセスしなければ業務できないといったジレンマからも開放される。
地方活性化に向けて
全国の顧客に対してビジネスを手掛ける上でフルリモートは今後、どの企業でも「全国のIT人材の確保」「多様な働き方」に対応することになるだろう。首都圏への一極集中ではなく地方でIT人材が活躍できる形を作っていくことは、地方からの人口流出に歯止めをかける一つの手段にもなる。筆者自身、九州でクラウドを活用して顧客の働き方改革やDX化を支援している。また、地方活性化にもつながっていると自負している。
■執筆者プロフィール

遠目塚 美優希(トオメヅカ ミユキ)
G-gen クラウドソリューション部営業チーム ITコーディネータ
宮崎県出身。新卒から15年、複写機の販売会社でSE、ソリューション営業として勤務。文書管理系のコンサルティングからSaaSサービスを通した働き方改革、業務改善に従事する。2022年1月、G-genに入社しフルリモート勤務しながらITコーディネータとして活動。