【提案2】
[活用シーン=屋内]大規模案件の実績を生かす
●<三菱電機>
低価格パッケージで顧客を開拓 小売業500社にアプローチ 三菱電機は、デジタルサイネージ関連ビジネスとして、公共や社会インフラの分野で大画面のディスプレイを中心に、大規模システムの提供を主軸に据えている。しかし、デジタルサイネージのすそ野が広がると判断して、低価格の「VISEO SMART」を打ち出した。現在、中小規模のスーパーなど小売業向けの拡販を図っている。
大規模案件では、今年6月、成田国際空港に有機EL方式の大画面パノラマビジョンをはじめとして国内最大規模となる100台336面のデジタルサイネージシステムを納入した。空港の旅客ターミナルビル内の各エリアで、場所に合ったコンテンツを表示するディスプレイを設置。映像コンテンツ配信システムは、一括配信や個別制御ができるほか、災害時には配信番組を緊急情報に切り替える「MEDIAWAY」を提供している。
このような大型案件を獲得する一方、法人向けのディスプレイ販売で価値を付加することを模索。阿良田剛・戦略事業開発室室長代理映像プロジェクト担当は、「液晶ディスプレイの販売パートナーへの支援強化には、当社のノウハウが生かせるデジタルサイネージが最適と判断した」という。システム開発を進め、製品化したのが「VISEO SMART」だ。この製品は、メディアプレーヤーを内蔵した液晶ディスプレイとSDカードを同梱したもので、価格は11万円程度に設定。アプリケーションソフトの「VISEO Signage Manager」でコンテンツの作成や更新が簡単にできるのも売りだ。
現在、販社がユーザー企業を開拓しているほか、三菱電機が対象企業500社に対して直接アプローチしている。「デジタルサイネージの利便性や効果など、導入事例を交えながら提案している」という。昨年度(12年3月期)は、デジタルサイネージ関連ビジネスの売上高が前年度比10%ほど伸びた。「今年度は、昨年度以上の成長率を実現する」としている。

中小規模の小売業向けに提供を開始した三菱電機の「VISEO SMART」
【提案3】
[活用シーン=オフィス内]業務システムとの連携
●<サイバーステーション>
「見せる化」の効果を訴える 社内データ連携で情報を共有  |
| 福永泰男社長 |
社内で共有しなければならない情報を全社員にまんべんなく伝えるには、どうしたらいいのか──。このような悩みを抱える企業は少なくない。サイバーステーションは、全社で重要な情報を共有することを「見せる化」と定義し、社内データの連携とデジタルサイネージを組み合わせて提供することに力を注いでいる。
具体的には、アプレッソのデータ連携ソフト「DataSpider Servista」とデジタルサイネージ用サーバー「デジサインサーバー」を連動する。社内システムやクラウドサービスなど社内外のデータを「DataSpider Servista」で連携し、それらのデータのなかから社内で共有すべきデータをピックアップして「デジサインサーバー」を経由してディスプレイに映し出す仕組みだ。日本IBMのグループウェア「LotusNotes」とも連動する。
ばらばらのデータを整理することで企業の成長につながる分析を行うのがデータ連携ソフトの役目だが、「企業が成長するためには、現場の社員が情報を把握していることが重要。デジタルサイネージが情報インフラとしての役割を果たすことで、データ連携のメリットも大きくなる」と、福永泰男社長は訴える。
同社では、「SIerとのパートナーシップでユーザーのすそ野を広げていきたい」との考えを示しており、今年度(13年6月期)は3倍以上の売上高を見込む。
「オフィス内」の導入事例
アイ・オー・データが社内に導入
アイ・オー・データ機器は、今年6月にデジタルサイネージ関連ビジネスに着手したが、その前段階で社内にシステムを導入して、効果を試した。本社をはじめ8拠点に14台のディスプレイを設置。仕事中に視聴できる場所や、外出先の社員がタブレット端末などで視聴できる環境を整備した。配信したコンテンツは、出荷開始日など製品の情報、予算進捗などや業務の情報、今月の拡販アイテムなど各ミーティングで決定した連絡事項のほか、社内規定の変更や社内行事。1日の配信スケジュールに合わせて、適切な情報を配信した。
その後、社員にアンケートを実施したところ、視聴率が80%弱だったことがわかり、さらに10%近くの社員がデジタルサイネージのコンテンツをもとに行動を変えることができたという。
6月に発売したのは、サイバーステーションのデジタルサイネージの導入ノウハウと、アイ・オー・データ機器の多様なデバイスを組み合わせた「デジサインCUBE」だ。アンケート結果を生かして拡販する。
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