NEC
コンパクト・低価格で導入しやすいカラーページプリンタ　 A4カラーの戦略機「マルチライタ 5700C」を投入

■前年を大きく上回り、カラーが伸長

　カラーページプリンタ市場の成長は、緩やかな右肩上がりから、横ばいまたは前年割れという状況となっている。これは、オフィスのモノクロプリンタからの置き換え需要が一巡したことが要因の1つといえよう。そのような市場において、前年上期からカラー出荷台数を伸ばしたのがNECだ。

　「当社はここ一年“A3カラー”に力を注いできました。その結果が、前年同期比120%以上という実績を残せたのだと思います」と、ディスプレイ・ドキュメント事業部・ドキュメント営業支援グループの木原真一郎グループマネージャーは語る。

　同社はシステムに多く導入されているモノクロ機の置き換えに注力、「モノクロ、時々カラー」というコピーでA3の「マルチライタ2900C」を販売。システム出力用としてモノクロを、それ以外のカラー出力を同機で、と訴求し一定の成果をあげた。顧客ニーズにもマッチし、カラー機の出荷伸長をけん引した機種となった。NECは、もともと基幹システム出力に強みがあるためモノクロ比率が高い。このような顧客にカラー機導入促進活動を展開し活動が実を結び停滞する市場を尻目に成長させた。同社のカラー比率も年々向上しているとのこと。同社では、さらなるカラー化を推し進めるべく、新商品をリリースし製品ラインアップを強化した。

■窓口業務に最適なA4機「マルチライタ5700C」

　「これまで、A4エントリーモデルとして“マルチライタ 1700C”を提供してきましたが、より低導入価格でコンパクトな機種を求める声も高くなっています。そこで“マルチライタ5700C”を投入しました」（木原氏）。

　「5700C」は新「縦型タンデムエンジン」を採用し、モノクロ16頁／分（カラー12頁／分）という高速印刷を実現、（プリンタのエンジンが稼働してから紙を出力するまでの）ファーストプリントタイムもモノクロ9秒（カラー12秒）と高速。さらに、ウォームアップも高速で電源投入時25秒以下、スリープモード時16秒以下を実現している。

　本体サイズも省スペース化を実現し、幅400mm×奥行き439mm×高さ390mmで、「“マルチライタ 1700C”と比べ、体積比で11%削減しています」（木原氏）とのことだ。さらにハイブリッドフレームを採用し、本体質量は17kgに軽量化。省スペース・軽量で、設置自由度が非常に高いカラーレーザープリンタとなっている。また、上位機種で採用されている「EA-HG」トナーの採用やスリープモード時の消費電力を5W、TEC値1.2kWhに抑えるなどの高い省エネ性能も持たせた。

　「設置自由度が高く、設置スペースに限りのある窓口業務などに適した商品で連続印刷だけでなく１頁ものの印刷が多いことからも最適と考えています。また、トナー交換などメンテナンスも非常に容易で、使い勝手の良いプリンタとなっています。A4カラーの戦略機といえるでしょう」（木原氏）。

　印刷はもちろん、マルチスキャナ（別売）とUSB接続させることでカラーコピーも可能になり、利用の幅を広げている。「5700C」は希望小売価格7万9800円（税別）で導入コストも低く抑えており、レーザープリンタの買い替えだけでなくインクジェットからの買い替えも視野に入れた展開も可能だ。

　インタビューの最後に木原氏から、販売店へのメッセージを聞いた。

　「7月の新潟県中越沖地震により当社が委託しているレーザプリンタ生産工場の業務が停止し、多くの販売店様にご迷惑をおかけしたことをおわびいたします。また、さまざまなご協力をいただき、ありがとうございました。カラーの伸長については、販売店様のご協力により実現できたと考えております。今後も、ラインアップを強化し、販売しやすい環境を整えてまいりますので、ぜひともよろしくお願いいたします」

NEC＝http://nec8.com/mw/

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