Special Issue

<付加価値Server特集>付加価値を高めたサーバに着目 設置環境性を求める ニーズが高まる

2008/08/29 19:56

週刊BCN 2008年08月25日vol.1248掲載

日本IBM
パートナー企業の声に耳を傾け、誠実に対応
手厚い支援を行うべく、パートナープログラムを拡充

売りやすい環境を整え
ボリュームゾーンへ果敢に挑む


 IBM製品には「高品質・高性能・高価」というイメージをお持ちではないだろうか。

 IBMの技術力は特筆すべきものがあり、市場をリードしてきた。品質に対しても申し分ない。しかし、「高価」というイメージがネックになり、ボリュームゾーンに訴求しきれなかったという印象はぬぐいきれない。

 

 同様のイメージはユーザーだけではなく、多くのパートナーも漠然と感じていることであろう。

 

 しかし、実際の「価格」やスペックを見てみると、そのイメージが現実とかけ離れていることに気付く。市場で流通しているサーバーと比べて、十分に価格訴求力があるのだ。

 例えば「IBM System x3200 M2 Express 4368-PBD」の場合、3年間部品/3年間当日オンサイト修理・保証サービス(24時間×週7日/CRU)込みで、9万5550円(税込み)という価格になっている。他社サーバーのキャンペーン価格と比べても、競争力のある設定となっていることがわかるだろう。

 「当社はボリュームゾーンに関しても注力しており、パートナー様が売りやすい環境を整える活動を続けております。パートナー様も、当社製品を安心してご提案いただけると思います」と、システムx事業部 事業開発部部長の柏倉信夫氏は語る。

 IBMは、リセラーに対しても情報提供を行い、積極的に市場を開拓していく構えだ。

 「有料だったセミナーを今期から一部無料としました。また、キャンペーンも当社の期で区切るのではなく、キャンペーン期間内に申請いただければ、終了後でも一定期間特価で製品を提供します。さらに、リセラー様からの特価依頼などにも応えられる体制を整えました」(柏倉氏)。

 IBMは、パートナーの声に耳を傾け、パートナー施策を大幅に強化している。ハードウェア的な差別化が困難になり始めたx86サーバーに、ソリューションやパートナー支援施策などを強化することで差別化を図る構えだ。

バリューパートナーへ
「仮想化」のノウハウを提供


 また、バリューパートナープログラムも拡張し始めている。もともとバリューパートナープログラムは、「IBM BladeCenter」に軸足を置いた展開をしてきた。

 現在のバリューパートナーは、「仮想化」や「統合」といったニーズに応える高いスキルと販売体制を整えたパートナーとして認知されている。

 「ブレードサーバーを扱うことができるパートナー様も増えており、市場としても加速度がついてきていると感じています。その中で、“仮想化”“統合”は重要なキーワードとなっています。“グリーンIT”も、それを後押ししていると思います」(柏倉氏)。

 仮想化を活用し、サーバー統合を行うためには「TCO効果分析」「現状調査」「分析/サイジング」「移行設計・運用設計」「移行作業」「検証」といったプロセスが必須となる。

 サーバーの扱いやWindowsなどに長けたパートナーでも、「TCO効果分析」「現状調査」「分析/サイジング」ではノウハウが足りなかったり、非常に手間がかかる作業のため、「仮想化」を扱えなかったというケースも多い。

 IBMは、仮想化技術に関して42年もの歴史をもつ。これまで蓄積したノウハウとツールをパートナー企業に提供することで、仮想化市場の拡大を狙う。

 IBMは、パートナープログラムの敷居を低くし、パートナーが必要としている支援を行う体制を整えている。もちろん、パートナー企業が求めれば、バリューパートナーへの道も開かれている。

 IBMの手厚い支援により、すべてのパートナー企業は、販売しやすい環境を手に入れることができる。そして、IBMと共に成長していくことで、今後のビジネス拡大も実現できるだろう。

 パートナーの声に耳を傾けパートナープログラムを拡充しているIBMの展開に、市場からの期待も大きい。今後の同社の動きに注目したい。


日本IBM=http://www.ibm.com/jp/ja/