Special Issue

<特集 SMB市場>SMB市場に勝機あり!

2008/09/23 19:56

週刊BCN 2008年09月22日vol.1252掲載

EMCジャパン
二次店向けパートナープログラムを始動
大きなインセンティブで新たな商流を創出

「仮想化」が新たなビジネスチャンスに

 EMCジャパンは、ストレージプラットフォームやバックアップソフトなど、総合的な情報インフラストラクチャを提供している企業だ。SMBからエンタープライズまでのニーズに応える豊富な製品ラインアップを有している。

 「国内では、エンタープライズで高い評価をいただいておりますが、ワールドワイドではミッドレンジが年率50%という伸長を遂げており、売り上げの30%ほどを占めています。日本において“販売パートナー専用支援プログラム”をスタートし、エントリーからミッドレンジまでの製品を中心に市場の拡大を図ります」と、常務執行役員・パートナー事業本部長 兼 ソフトウェア担当のロバート スティーブンソン氏は語る。

 今年8月末に発表された販売パートナー専用支援プログラム「EMC Velocity(ヴェロシティ)アドバンテージ・パートナー・プログラム」は、販売二次店パートナー向けの販売支援プログラムとなっており、パートナーのEMC製品およびサービスのスキル向上をEMCが積極的に支援するものとなっている。「サーバーの価格競争の激化や仮想化技術の台頭などにより、サーバー販売のビジネスモデルが崩れつつあり、ビジネスの軸足がストレージに移り始めていると感じています。サーバーを中心にしてきた流通チャネル様と当社が協業することで、新しいビジネスチャンスにつながり、コストパフォーマンスを重視するエンドユーザー様にもメリットが生まれます」(スティーブンソン氏)。

 現在、最も活用されている仮想化ソフトウェア「VMware」を提供しているヴイエムウェアは、EMCの傘下にある企業だ。そのため、両社の製品開発ロードマップは密接にかかわっている。当然、EMC製品との親和性も高く、新しいビジネスチャンスとして、大きく期待されているのだ。

手厚い販売支援でSMB市場開拓を狙う

 「EMC Velocityアドバンテージ・パートナー・プログラム」へは、EMC ジャパンと認定再販売業者マーケティング・サポート契約(MSA)を締結するだけでいい。

 それだけで、ディストリビュータ・パートナーを一次店としたこのプログラムに参加することができるのである。

 「ワールドワイドの実績でもわかるように、ミッドレンジに訴求力のある製品は持っています。しかし、商流が整っていませんでした。その反省から、新しいパートナープログラムを立ち上げました。製品・商流が整うことで、市場のすそ野を広げられるでしょう」(スティーブンソン氏)。

 「EMC Velocityアドバンテージ・パートナー・プログラム」では、強力なインセンティブプログラムへの参加など、さまざまな特典が用意されている。

 インセンティブプログラムは、定められたポイントを達成すると、報酬がキックバックされるプログラムとなっており、非常にマージン率が高い。パートナープログラムの拡充により、パートナーにとって、販売しやすい環境が整うことになる。

 EMCジャパンは、これからSMB市場へ本格的に参入していく。そのため、戦略的に商流を用意しようとしているのだ。パートナー企業が、同社の製品を扱うメリットは非常に大きいといえるだろう。


詳しくは、http://japan.emc.com/partners/velocity/advantage-partner-program.htm


EMCジャパン=http://japan.emc.com/