Special Issue

<セキュリティソリューション特集>セキュリティは衰えず 不況下でニーズ高まる(上)

2009/04/28 19:56

週刊BCN 2009年04月27日vol.1282掲載

ソリトンシステムズ
PCセキュリティとIT資産管理
あらゆる企業ニーズに応える

 ソリトンシステムズはこれまで、ネットワーク構築やセキュリティソフトウェア開発を主軸に展開してきた。SaaS型情報セキュリティ分野では、2007年5月にログ管理サービス「InfoTrace-OnDemand(インフォトレース・オンデマンド)」を、09年3月にはPCセキュリティ&IT資産管理サービス「eCare-OnDemand(イーケア・オンデマンド)」を提供。これにより、「セキュリティ対策こそSaaS利用による恩恵が大きい」という同社の訴えが、市場に認知され始めた。

 「取引先などお客様からの信頼を獲得し、事業を継続するために、情報セキュリティは必須です。しかし、非常に運用負荷が大きいのも事実だと思います。複雑化しているシステムへの対応や情報漏えい経路の管理・分析を実施する必要がありながら、専任の管理者がいないといった企業も少なくありません。さらに設備負担や運用負荷などのコストも導入の大きな障壁となっています。“導入したくても導入できない”企業が非常に多いと実感しています。SaaS・ASP型のサービスであれば、この課題が解決できます」と、OnDemandビジネス部の田崎十悟氏は語る。

 これまで、IT資産管理は導入コストがかかり高度なスキルを要するものが多く、専任の管理者を配置している中堅企業や大企業など、一部企業への導入のみに止まっていた。「eCare-OnDemand」は、簡単・容易に導入・運用できるソリューションで、これまでIT資産管理を導入してこなかった企業に対しても十分訴求できるサービスとなっている。

 「eCare-OnDemand」は「ソフトウェア管理」「ハードウェア管理」といったIT資産管理機能に加え、OSアップデート管理、アンチウイルスのエンジンやパターンファイルの更新管理、P2Pソフトウェア自動削除などの「PCセキュリティ」機能が搭載されている。「Webレポートの画面を見てもらえばわかると思いますが、非常に使いやすくわかりやすい画面構成となっています。お客様が見たいと思う情報をひとまとめに表示し、より詳細な情報もドリルダウンして確認できます。これは販売開始から10年以上の歴史を持つ自社製品のIT資産管理ソフト“eCare”で培ったノウハウを活かしています。わかりやすさを重視していますが、詳細な情報が見えないわけではありません。ハードウェアの詳細な構成情報など、各端末の情報を全て表示することもできます」と、OnDemandビジネス部・サービス開発グループの高橋修一氏。

 さらに、ソフトウェアライセンス管理やライセンス超過アラート機能、無許可ソフトウェアの利用管理なども搭載されている。法令を遵守しながら、IT資産の最適な配備を実現することにもつながり、「ポリシー徹底」「コンプライアンス対応」に加え「コスト削減」まで実現するソリューションとなっている。

 また、Webレポートと同様の情報を毎日メールで送付することも可能だ。担当者は、メールを確認するだけで、その時々の企業システムの情報を把握することができる。そのため、セキュリティへの知識が乏しく、運用コストが出せない中小企業にとって、「eCare-OnDemand」は最適なソリューションとなるはずだ。また、これまでIT資産管理を導入・運用してきた中堅企業や大企業にとっても、運用の負担がかからない「eCare-OnDemand」のニーズは高い。企業規模によってニーズは異なるが、「eCare-OnDemand」は中小企業から大企業まで、企業規模を選ばず導入できるソリューションといえよう。

 今後も情報セキュリティ分野のSaaSサービスは拡充されていくだろう。これまでのノウハウを生かし、市場ニーズに適した製品を投入できるソリトンシステムズの優位性は高い。SaaS市場において、ソリトンシステムズの展開は注目を集めている。


ソリトンシステムズ=http://www.soliton.co.jp/

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