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<セキュリティソリューション特集>ソリトンシステムズ 製品ロードマップと構想を明らかに テーマはセキュリティアプライアンス

2010/09/14 19:55

週刊BCN 2010年08月30日vol.1347掲載

 ソリトンシステムズは、ネットワークセキュリティアプライアンス「Net’Attest」シリーズをテーマとしてセミナー「Net’Attest Day」を東京・ベルサール神保町で開催。製品ロードマップと今後の構想について説明した。このセミナーでは、埼玉県越谷市教育委員会の石井和義氏が「教育現場におけるEPSを利用した無線ネットワーク環境の整備」と題して、IEEE 802.1X/EAP対応のオールインワン型RADIUSアプライアンスサーバー「Net’Attest EPS」導入事例の発表もあった。

 「EPS」を販売するパートナーであるアライドテレシスのビジネスエンジニアリング事業部システムエンジニアリング部の後藤拓也氏は、「EPS」の選定理由や、同製品を活用して構築したネットワークの事例を紹介した。また、ラックのセキュリティ事業部 営業統括部 ビジネス推進部の黒田征太郎氏が、ぜい弱性をついた攻撃からWebサーバーを保護する「Net’Attest WAF」のサービス活用事例を話した。

 「Net'Attest」シリーズについては、2002年の「EPS」発売を皮切りとして、ネットワークセキュリティやデータセキュリティにフォーカスしたものなど、7製品がリリースされている。ソリトンシステムズ プロダクトマーケティング本部の福士祐樹グループマネージャーは「2009年度は世の中的には厳しい年ではあったが、『Net'Attest』シリーズは全製品が成長し、とくにEPSは公共・医療分野で複数台の案件が生まれたりして、過去最高の売り上げを実現できた」と好調ぶりを話す。

 ソリトンシステムズは、今年夏から秋にかけて、『Net'Attest』シリーズのマイナーバージョンアップを順次行っていく。マイナーといえども、メジャーバージョンアップに劣らない機能拡張、追加を行っているのが注目すべき点だ。

 なかでも主力製品である「EPS」は、無線LANのネットワーク認証用途で売り上げを伸ばし、国内RADIUSサーバーマーケットでシェア1位を獲得している。今年秋に新バージョンの「Ver4.2」を発売するタイミングに合わせて、電子証明書の発行や運用に必要な各種の機能を備えたプライベートCAアプライアンス「Net’Attest CA」のフル機能をオプションで搭載することが可能になる。「EPS」を使い慣れたインターフェースに「CA」の機能を搭載することで、スムーズな電子証明書の発行を実現、管理者の手間を削減する。またワンタイムパスワード(OTP)機能を搭載。LANだけでなくWAN、ウェブシステムに対応した全方位型のRADIUSサーバーとして提供する。

 IT環境がクラウドに移行しつつある現在、ソリトンシステムズは仮想化環境、クラウド環境におけるセキュリティ製品に力を入れており、今後の展開としては「Net'Attest」シリーズ全製品を仮想アプライアンス化することを視野に入れている。その第1弾として、「EPS」の仮想アプライアンス版を今年秋ごろから評価版として提供。2011年をめどに商品化する方向で準備を進めている。プロダクトマーケティング本部の正木淳雄本部長は「仮想アプライアンスの課金の仕組み、ソフトウェアの配布、構成、変更の一元管理、ライセンス管理といった管理システムが課題。今年中にできるかどうかわからないが管理システムについても近々発表できるのではないか」と見通しを述べている。

 ソリトンシステムズでは、このセミナーにあわせて、新しいパートナープログラムの開始を発表。「プロダクトパートナー」「ディストリビューションパートナー」「テクニカルパートナー」の三つのカテゴリに加え、仮想デスクトップ環境の認証を強化する「SmartOn ID for リモートアクセス」向けの「RAパートナープログラム」の立ち上げを計画。これにより、製品の拡販をいっそう加速させる。

セミナーでは、主要製品の機能強化点や開発ロードマップも詳細に説明
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外部リンク

ソリトンシステムズ=http://www.soliton.co.jp/