予期せぬ大震災は、日頃からデータをバックアップしている企業にとっても、ビジネスの継続/災害対策(BC/DR)の重要性を再認識させる出来事になった。そこで、バックアップソフトメーカー有力4社の参加を得て、市場の変化や影響、今年度上半期の実績と今年度下半期に向けた販売・製品戦略、そしてキーワードなどを聞いた。また、オブザーバーとして参加した調査会社ノークリサーチの岩上由高氏には、アナリストの立場からバックアップ市場の新しい動向や変化について解説してもらった。
アクロニス・ジャパン
セールスエンジニアリングマネージャー 吉田幸春 氏
ストレージクラフト
営業部長シニアマーケティングエンジニア 岡出明紀 氏
日本IBM
ソフトウェア事業マーケティングマーケティング マネージャー 西倉 誠 氏
サイオステクノロジー
執行役員 セールスコンサルティング担当 山崎靖之 氏
司会・進行/週刊BCN 副編集長 木村 剛士 各社キーマンがバックアップ市場と戦略を語る
震災がビジネスにも影響
改めてバックアップの重要性を認識 ――まずは自己紹介として、簡単な経歴と所属する組織や部門のミッションを教えてください。 吉田 アクロニス・ジャパンの吉田です。私が所属するセールスエンジニアリングの主なミッションは、販社さんへの技術支援ですが、営業部門とともに営業支援、技術トレーニングなども担当しています。
山崎 サイオステクノロジーでセールスコンサルティングを担当している山崎です。私のミッションは、技術と営業の中間にあって、プリセールス的な役割を担い、案件の早い段階から参加して、クロージングまでもっていくことです。
岡出 ストレージクラフト ジャパンの岡出です。当社は、米ストレージクラフト初の現地法人として今年4月に設立したばかりです。まだ、小さな組織なので、このほど総代理店契約を締結したラネクシーさんの営業・技術のサポートを担当するほか、新たなパートナーさんの開拓など、独自のマーケティング活動も進めています。
西倉 日本IBMの西倉です。私は、IBMのソフトウェア事業のなかでマーケティングを担当しています。私の担当範囲は、システム管理ソフトであるTivoli事業全般となるため、バックアップだけでなく、セキュリティ、社会インフラまで、幅広くカバーしていますが、今回はバックアップに絞ってお話ししたいと思います。
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