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<メールセキュリティ特集>メール誤送信防止の新製品続々登場 「使いやすさ」や「低価格」が訴求のポイント

2012/10/04 19:55

週刊BCN 2012年10月01日vol.1450掲載

 ビジネスパーソンなら、誰もが経験したことがある「メールの誤送信」。うっかり社内用メールを社外に送ってしまったり、送るべき相手と違うアドレスにメールを送信したりするミスは、情報漏えいにつながるリスクが高い。そんなことから、メールの誤送信を防止するソリューションが注目されている。セキュリティベンダーはこのところ、市場ニーズの高まりに対応して製品を強化をし、「使いやすさ」や「低価格」にこだわった新製品を続々と投入している。

NRIセキュアテクノロジーズ
「SecureCube / Mail Adviser」の最新版 メール誤送信防止をさらに強化

 NRIセキュアテクノロジーズ(NRIセキュア)は、確認画面を表示して、ユーザーにメールを誤送信する前に気づかせるソフトウェア「SecureCube / Mail Adviser」の最新版を、8月に発売した。

 「SecureCube / Mail Adviser」は、うっかりミスによるメール誤送信を視覚的に気づかせるツールである。メール誤送信のあらゆるパターンに沿って、わかりやすいデザインの確認画面を表示し、メールを送る前に送信者自身による再確認を促す。大手システムインテグレータ(SIer)のTISが「SecureCube / Mail Adviser」を採用し、メールの誤送信をほぼゼロにするなど、「SecureCube / Mail Adviser」の活用事例は増えつつある。

 今回の新バージョンは、顧客ニーズを踏まえて機能を強化し、三つの機能を新たに付加している。

 一つ目は、「添付ファイルの暗号化チェック」だ。この機能では、メールに添付したファイルが暗号化(パスワード付きZIPファイル化)されているかどうかを自動的にチェックし、暗号化されていない場合は、警告を出したり、メールの送信を警告・禁止する。これによって、暗号化されていないファイルを送信してしまうことを防ぐことができる。

 二つ目の新機能として、「上長アドレスのチェック」を備えている。こちらは、社内外に送信するメールの「CC」や「BCC」に必ず送信者の上長のアドレスを入れることをポリシーとしている企業のニーズに応えたもので、上長のメールアドレスがCC /BCCなどに入っていなければ、メールの送信を警告・禁止する仕組みだ。警告のみにとどめる設定をしたり、社外送信時のみ禁止する設定をしたりすることができる。

 三つ目は、IBM Lotus Notes対応版のみの機能として、Lotus Notesにおいて、個々のユーザーが作成する「ユーザーグループ」を用いて一斉送信する際に、社外のドメインのメールアドレスが入っているかどうかをチェックする仕組みを装備したこと。この機能においても、社外のメールアドレスが含まれる場合は送信を警告・禁止することができる。

 NRIセキュアのセキュリティソフトウェア営業部の船越洋明氏は、「『SecureCube / Mail Adviser』は、使いやすさにすぐれているので、売るための専門知識やユーザー向け教育が不要。そのため、販社にとっては手離れがよく、収益の高い商材となる」とメリットを訴求する。同社は、今後、遠隔地の販社へのサポートや顧客への製品説明のフォローなど、販売パートナーへの支援策をさらに強化する方針だ。

「上長アドレスのチェック」機能の画面イメージ
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外部リンク

NRIセキュアテクノロジーズ=http://www.nri-secure.co.jp/MA/