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システム・テクノロジー・アイ 「iStudy Innovation」を開催 LMSとeラーニング、さらなる進化へ

2013/12/12 19:55

週刊BCN 2013年12月09日vol.1509掲載

 システム・テクノロジー・アイ(松岡秀紀社長)は、11月13日、「事例で見つかる人財育成のヒント」と題する「iStudy Innovation 2013」を東京・天王洲アイルの第一ホテル東京シーフォートで開催した。同社の学習管理システム(LMS)やペーパーレスソリューションなどを利用する企業による事例紹介や同社製品開発の新しい方向性が示されたほか、関連の最新製品が展示された。参加者は、新たな「人財育成・管理」のあり方を学んだ。


自立型教育を促す人財教育システムがトレンド

 イベント開催の当日は、システム・テクノロジー・アイのシステムを利用した人財教育に興味のある企業や、すでに実施している企業、パートナーなど100人以上が参加。

教育におけるイノベーションと人財活用の新潮流
――アイ・ティ・アール アナリスト 大杉 豊 氏

 大杉豊アナリストは、「教育におけるイノベーションと人財活用の新潮流」と題して、LMSを土台とする企業イノベーションの誘発と人財活用でITを有効活用する方法について語った。大杉氏は、「イノベーションを誘発するには、組織が縦社会でなく、所属メンバーが非固定的で、指揮命令系統が上意下達でなく、対等で縦横的である必要がある」と指摘し、部署や会社の枠を超えたコミュニティを実現することの重要性を説き、これに伴うITの必要性を示した。また、国内LMS市場の現況にも触れ、LMS製品はリニューアルが進み年率10.1%と高い伸びを示していることを挙げ、「学習者の自立型(フィールドワーク)教育を促す方向にシフトしている」と述べたうえで、人財教育の関連システムの需要が高まると予測した。

教育研修の全社基盤としてのeラーニング導入
――塩野義製薬 経営企画部課長 安達 義教 氏

 安達義教課長は、「医薬の世界は規制産業だ」としたうえで、国の規制に示された製薬の研究、開発、製造、販売に従事する人財で必要な教育をLMS「iStudy Enterprise Server(iES)」を活用して施してきた事例を語った。

 同社は、1999年に初代のeラーニングシステムを導入。06年に2代目に切り替えた。

 ただ、「教材を外部から購入する必要があったり、2代目は医療情報担当者(MR)教育要領に耐えられないなど、課題を抱えていた」と、昨年iESにリプレースした。「iESにしたことで、教材制作を含め、研修主催者と呼ばれる各専門分野の責任者が自立的に運営できるようになった」(安達課長)と、前システムに比べて使いやすさや受講者の定着率が大幅に向上したという。

学習者から見たペーパーレス研修の効果
――アイ・ラーニング IBM製品研修部 西田 光利 氏

 西田光利氏は、ペーパーレス研修を実現する「iStudy E-Server」を使って、順次、紙テキストを電子テキストに変更している事例を紹介した。西田氏は「例えば、IBMのWebSphere(Webアプリケーションサーバー)のテキストは約1500ページにもなる。このテキストを紙にすれば、かさばって持ち運びが大変になる」としたうえで、「iStudy E-Server」を導入し、約800コースのうち12コースを試験的にペーパーレス化した。

 同社のペーパーレス研修は、ノートPCとサブモニタを配置するだけでできる。「電子テキストには書き込みができ、その情報はクラウド側で保存され、受講者が研修後に書き込みしたテキストをダウンロードし使用できる」(西田氏)と、受講者にとっても利点が大きいことからペーパーレス研修を他の研修講座にも拡大していく方針だ。

教育体系と連動した「人財育成の見える化」の導入
――オムロン フィールドエンジニアリング 人総本部本部長 杉野 博久 氏/人事労政部 古田 拓 氏

 杉野博久本部長が教育体系の再構築により「技術力のプラットフォーム強化&とがり人財育成を狙う」と他社と差別化を図る取り組みを語った後、古田拓氏(写真)はそれを実現するための基盤システムとしてiESを導入した経緯と教育体系で実施される450の研修コースを140拠点で約1700名いる社員へ効果的に展開している事例を紹介した。

 また共同開発した教育体系や受講実績などをシステム上に可視化した「年間計画」の仕組みを紹介し、上司と部下が一目で不足する知識を確認できたり、研修実績を積み上げて成長していく計画を共有できているなど、効果が現れてきていることを語った。

「Next iStudy」さらに進化するラーニングプラットフォーム
――システム・テクノロジー・アイ 社長 松岡 秀紀 氏

 松岡秀紀社長は、「Next iStudy」と題して、今後の方針などを語った。同社のiESは2004年のリリースから累計導入社数が119社・149システムに達した。2012年に投入した「iStudy Cloud EE」は、401社への納入実績がある。推定利用者は、両方合わせて108万人。「以前の利用者はIT中心だったが、今は金融、ヘルスケアなどにも波及している。3大メガバンクにも納入することができた」と語った。

 システム・テクノロジー・アイは、「クラウドラーニング戦略」を掲げている。松岡社長は、「教育現場でコンテンツをより制作しやすくし、最新テクノロジーや業界標準(Experience API)に対応する」と述べ、ビデオコンテンツの配信をAWSやAzureに自動配信する仕組みやペーパーレス会議の統合、協調学習を可能にするスマートデバイスのサポート強化などを打ち出し、「さらなる進化を目指す」と参加者に誓った。
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外部リンク

システム・テクノロジー・アイ=http://www.systech-i.co.jp/