Special Issue
<プリンタメーカー座談会 2015>2015年、プリンタメーカー各社の拡販施策とは
2015/02/26 19:56
週刊BCN 2015年02月23日vol.1568掲載
●グローバルを意識したビジネス展開 パートナーとの連携で市場拡大を ──ここからはフリートークにしたいと思います。忌憚のないご意見の交換ができればと思います。 島田(日本HP) 赤松さんにお聞きします。各社、ビジネスインクジェットの強化を推進してきていますが、リコージャパンさんとしては、市場でのビジネスインクジェットの勢いをどう実感していらっしゃいますか。 赤松(リコージャパン) 当社は、レーザーだけでなく、ジェルジェットプリンタでインクジェットの市場についても、かなり前からチャレンジしてきました。同じ市場で戦っている競合という観点からお話すると、ページプリンタの市場をビジネスインクジェットが侵食しているわけではなく、棲み分けができているように思います。当社でもオフィス用途についてかなり提案してきたのですが、結果としてセンタープリンタに吸収されています。一方、流通業や飲食業といった特定の業種においてはジェルジェットのニーズは底堅いと感じています。 大澤(ブラザー販売) エプソン販売さんにお聞きします。海外では大容量インクタンクのモデルも投入されていますね。そういった製品を今後、国内に投入していくことも視野に入れているのでしょうか。 北村(エプソン販売) さまざまな状況を考慮しながら検討している段階です。海外で成功しているモデルをそのまま日本にもってきても成功するとは限りませんし、ターゲットのお客様を明確に定める必要もあります。その点は慎重に考えていく必要があると思っています。 島田(日本HP) 当社もグローバルでビジネスを展開していますが、国内と海外とでは状況が異なると実感しています。グローバルで有効な仕組みでも、国内のお客様のニーズに合った施策に調整を加えて展開していく必要があると思っています。 北村(エプソン販売) これは日本HPさんにお聞きしたいのですが、HP Officejet Pro Xのオフィス用途での提案について、具体的にどのような展開をしているのですか。 島田(日本HP) コストとスピードの2点ですね。ビジネスインクジェットプリンタは印刷コストを大幅に低減できるので、コストメリットを重視しているお客様にご提案しています。スピードについては、これまで輪転機で大量に印刷してきたお客様が「HP Officejet Pro Xで十分じゃないか」となって導入されたケースがあります。お客様の課題に対して、当社の製品で解決できる具体的な提案を続けているという状況ですね。 ──最後に2015年の目標をお願いします。 北村(エプソン販売) 具体的な数字を挙げるのは難しいのですが、昨年発売した「エプソンのスマートチャージ」を含め、ビジネスインクジェットのオフィス用途での認知度をもっと上げたいと考えています。 島田(日本HP) 昨年はビジネスインクジェットの販売基盤を整えてきましたので、今年は販売を加速していきます。パートナー様が利益を確保できる環境を構築し、パートナー様の数も増やしていきたいですね。先ほども申し上げたように、HPにはPCやサーバー、さらには大判のプリンタやデジタル印刷機までありますので、その総合力でお客様に最適な提案をしていきたいと考えています。 大澤(ブラザー販売) 当社は、業種向け展開やソリューション展開の強化を目指します。汎用プリンタに加え、ラベルプリンタやモバイルプリンタなど、製品カテゴリも広がってきたので、トータルの提案力で拡販していきます。 赤松(リコージャパン) プリンタ事業の半分以上はパートナー様経由の売り上げですから、パートナー様が求めるものに一つずつお応えしながら市場を拡大していきたいと考えています。また、オフィスへの複合機、プリンタの最適配置提案も積極的に進めているわけですが、これにあった保守メニューも、ラインアップを広げていきたいですね。 ──長時間、有意義なお話をありがとうございました。 ※1 認定製品はX576dwモデルおよびX551dwモデル。wirthconsulting.orgが検証。記録試験はwww.guinnessworldrecords.comにて“fastest printer”で検索ください(2014年5月現在) ※2 2014年11月14日~11月26日の期間に、ぐるなびに加盟する店舗300店に調査した結果(ぐるなび調べ) ※3 認定製品はX576dwモデルおよびX551dwモデル。wirthconsulting.orgが検証。記録試験はwww.guinnessworldrecords.comにて“fastest printer”で検索ください(2014年5月現在)
2014年は、消費増税の影響を受け、需要が大きく変動した年だった。各社新製品の投入によって市場全体が活性化し、通年では堅調となった。とくに目立った動きがあったのは、タブレット端末やスマートフォンといったスマートデバイスからの直接印刷や、小売り、飲食業でニーズの高いコンパクトなビジネスインクジェットプリンタだ。そうした傾向を踏まえて、各メーカーはどのように市場を開拓していくのか。エプソン販売、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、ブラザー販売、リコージャパンの各キーマンに2015年の戦略を座談会形式でうかがった。
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外部リンク
エプソン販売=http://www.epson.jp/
日本ヒューレット・パッカード=http://www8.hp.com/jp/
ブラザー販売=http://www.brother.co.jp/
リコージャパン=http://www.ricoh.co.jp/