ワークフローソフトウェアベンダーのエイトレッドは、クラウドアプリケーションプラットフォーム「ATLED Work Platform」の提供を2017年5月に開始した。ISVやSIerにとっては、自社開発の製品・サービスとワークフロー機能を融合させて、自社ブランドのオリジナルソリューションを迅速に創造してユーザー企業に提供できるようになる。
汎用性の高いワークフロー機能
ATLED Work Platformは、エイトレッドが得意とするワークフローエンジンと、それに連携するアプリケーション開発・実行環境などがセットになっており、ISVやSIerが自社ブランドのように利用してサービスを提供することができるプラットフォーム。複雑なワークフロー機能を開発・維持することなく、差異化を図りたいコアの部分に開発リソースに集中できることが大きなメリットだ。サービス化した後もプラットフォームのバージョンアップはエイトレッドが行うため、維持メンテナンスのコスト削減などにもつながる。
丸山嘉伸 取締役開発本部長
エイトレッドの丸山嘉伸・取締役開発本部長は、「業務をシステム化する際、必ずワークフローが発生してくる。ISVやSIerがユーザー企業のさまざまな要件に応えるためには、汎用的なワークフローが必要になるが、ワークフローに特化していなければ、開発するのは難しい」としている。
エイトレッドでは、ワークフローシステム「X-point」「AgileWorks」を提供し、2000社程度のユーザー企業を獲得している。製品強化にあたっては、多くの企業が利用できるよう、都度カスタマイズして対応するのではなくユーザー企業の声に応えながら機能として開発することに取り組んできた。この結果、汎用的なワークフローを実現。ATLED Work Platformには、これまで培ってきたノウハウが詰まっているというわけだ。
「ATLED Work Platform」のサービスイメージ例
「ATLED Work Platform」を幅広く普及させる
平田圭 経営戦略室室長
今年5月にATLED Work Platformを提供し、すでに20社以上の引き合いがあるという。平田圭・経営戦略室室長は、「ISVやSIerにとっては、ワークフローを独自で開発するとなると、時間やリソースがかかってしまう。ATLED Work Platformは、そのような課題を解決する。ぜひパートナーになっていただき、ATLED Work Platformを使ってビジネス拡大につなげてもらいたい」と強調する。パートナー増に向けてエイトレッドでは、まず首都圏のISVやSIerを中心にATLED Work Platformを提案。次のステップとして、業種に特化した地方のSIerなどにもアプローチをかけていき、地場のSIerの新しいビジネス創出にもつなげたい考えだ。平田室長は、「広く普及させていきたい」との方針を示している。