NECは2018年2月15日、東京・田町で「顔認証共創ソリューション展示会~こんなところにも顔認証。広がる活用シーン~」を開催した。NECの顔認証技術を組み込んだビジネスソリューションを開発するパートナー19社が出展。入退室管理、マンションの宅配BOX管理、勤怠管理との連携、医療現場の「見守り」など、幅広い分野のソリューションを展示した。販社、SIer、ユーザー企業など、当初の目標を大幅に上回る約750人が来場し、終日、大盛況となった。
 
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AIとIoT領域でパートナーと
ビジネスを共創し、拡販を目指す

 NECは17年4月、AIおよびIoTの領域でパートナーとのビジネスの共創を目指す「AI・IoTビジネス共創コミュニティ」を発足させた。業種/業務ソリューションの強化や、クラウドサービスの立ち上げを検討している開発パートナーに向けて、AI・IoTの技術面や販売・マーケティング面、ビジネス面においては各種共創支援メニューを提供。プロモーション面では、プレスリリースやセミナー/展示会出展などを共同で実施する。
 
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パートナーズプラットフォーム事業部
パートナーズISV
ビジネスセンター
センター長
青野雅明氏

 「コミュニティには、2月末時点で87社が加入。検討中の企業は139社にのぼり、関心はとても高い」とパートナーズプラットフォーム事業部パートナーズISVビジネスセンターの青野雅明センター長は語る。

 現在、AIとIoTソリューションに関する共創プログラムは「ソリューション開発プログラム/顔認証(IoT)」「NEC Software WORKS for RAPID機械学習(AI)」「GAZIRUパートナープログラム(AI)」の三つ。今回のイベントは「ソリューション開発プログラム/顔認証(IoT)」の活動の一環だ。

 展示会にはパートナー19社が出展。「幅広い分野に対応した最先端の顔認証ソリューションを体感できる展示会を目指した」(青野センター長)。

入退室管理だけでなく
幅広い分野に注目の展示

 それでは、主なソリューションを紹介しよう。

 フルタイムシステムが展示したのは、マンションの宅配BOXに顔認証を組み合わせたソリューション。同社が提供するセキュリティシステム「F-ace(フェイス)」と顔認証を組み合わせ、宅配BOXやエントランスの開錠をハンズフリーで行えるようにした。宅配ロッカーのカメラを利用して顔認証の事前登録をユーザー自身ができるため、管理人がいない時間帯でも登録できる。顔認証での開錠はもちろん、宅配BOXでカギとバッテリを保管して、電動自転車のレンタル管理を行うなどのサービスにも活用できる。

 アイホンが展示したのは、同社のナースコール「Vi-nurse(ビーナース)」と顔認証を組み合わせ、認知症患者の離院、離棟をアラーム通知するもの。病院内で顔情報を登録した患者の徘徊を検知すると、スタッフステーションの親機にコール。最寄りの看護師のスマートフォンには名前と顔写真が表示されるため、患者の顔を知らなくても見逃しを防止し、患者の安全確保と同時に看護師の業務負担軽減も実現することができる。

 オービックビジネスコンサルタント(OBC)と三和コンピュータが展示したのは「顔認証による入退室、勤怠管理ソリューション」。OBCの「OMSS+勤怠管理サービス」と、NECの「NeoFace顔認証システム導入セット」を組み合わせ、顔認証による本人確認で入退室管理を行い、さらに出退勤時間の勤怠打刻を行う。とくに、衛生面から入室時に手を触れられない食品加工業や医療現場などで、生体認証を用いた厳格な入退室管理が実現できることに加え、勤怠の打刻まで行えることが評価されているという。

 NECディスプレイソリューションズが展示したのは、デジタルサイネージ連携ソリューション。ディスプレイの前に立つ人をカメラで撮影し、顔画像から性別、年齢などを判断して最適なコンテンツを表示する。視聴者の属性や視聴時間などの結果はリアルタイムでグラフ表示できるので、マーケティングデータの収集・分析にも活用できる。

 顔認証と聞くと、入退室や防犯などの用途をイメージしがちだが、今回の展示会が示すように、すでに幅広い分野でビジネス化を目指した動きが進んでいる。SIerなどがもつ業種・業務に特化した商材やサービスと連携させることで、さまざまなビジネスへの展開に顔認証を有効活用できることを示す好例といえそうだ。
 
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パートナーズプラットフォーム事業部
パートナーズISV
ビジネスセンター
白崎真理子氏

 展示会運営を担当したパートナーズプラットフォーム事業部パートナーズISVビジネスセンターの白崎真理子氏は、「今回の展示会は東京での1日のみの開催だが、当初の目標を大幅に上回る約750人が来場し、来場者、出展企業の双方から好評だった。今後は、AIの分野にも拡大した同様のイベントを、夏頃をめどに開催することを検討している」と意欲を示す。