ITインフラのクラウド化が急速に進んでいる。しかし、レイテンシーといった技術的な課題や企業のガバナンスの問題から全てをクラウドに移行できるわけではない。

 「市場データでは、サーバーの単価は上昇傾向を辿っている。仮想化によるサーバー集約が進んでいることの表れだが、一方で従来の3階層では運用管理の負荷が増し続けている。そこで、オンプレ環境でHCIが注目を集めている。今後、HCIとクラウドとのハイブリッド化が一段と進んでいくだろう」とAzureビジネス本部製品マーケティング&テクノロジ部プロダクトマネージャーの佐藤壮一氏は語る。
 
佐藤壮一
マーケティング&オペレーションズ部門
Azureビジネス本部
製品マーケティング&テクノロジ部 プロダクトマネージャー

 HCIであれば、2ノードの小規模な構成から導入することも可能という点で、大規模なインフラのみならず小規模なインフラにも対応する。そのオンプレ環境の受け皿として、マイクロソフトが提供するHCIが「Azure Stack HCI」だ。

 「最大のメリットは、Windows Serverの運用を継承しているため、多くのシステム管理者が従来からの延長線上で運用管理が行える点だ」と佐藤氏は説明する。

 また、Windows Server DatacenterエディションにはHCIとして構成するための機能とゲストOSの仮想化ライセンスが含まれるため、コストも抑制し易い。性能面でも例えば最新のデバイス種別である不揮発性メモリにもOSネイティブで対応しており、ハードウェアスペックを最大限に活かした高いパフォーマンスを発揮する。

 さらに、ハイブリッド環境の運用管理で大きな強みになっているのが無償管理ツールのWindows Admin Center(WAC)である。WACはブラウザベースの新しい管理ツールであり、従来の管理性を引き継ぎつつも非常にシンプルで安全性の高い管理環境を提供する。

 HCIについては全体の状態を容易に把握することに加えて、仮想マシンの作成やストレージボリュームの作成などを直観的に行うことができる。

 「オンプレの仮想化基盤からAzureと連動したハイブリッドクラウド環境まで、一貫性をもった管理が可能になる」と佐藤氏は強調している。

 昨年3月に発表してから、Azure Stack HCIに対する関心は非常に高いという。「マイクロソフトは、国内サーバー市場でトップシェアを持っている富士通と、これまでもオンプレからクラウドまで密に協業してきた。富士通の豊富な国内チャネルのリーチ力を活かして、本当にHCIを必要としているお客様に対して確実に届けていきたい。また、小規模ユーザーに向けても、拡販を進めていきたい」とアピールしている。