レノボは、IBM時代から富士ソフトと長年にわたってパートナーシップを構築してきた。最近では、富士ソフトが自社のテレワーク推進を目的にレノボのノートPCを大量導入。また、富士ソフトが今夏オープンを予定しているテレワークセンターへの参画などパートナーシップをさらに深めている。両社の協業の歩みとその成果、今後注力するLCMサービスの展開などについて、富士ソフトとレノボ・ジャパンの主要メンバーに対談形式で語ってもらった。

両社製品の組み合わせ販売が急増
レノボの対応力を高く評価

――まずは、これまでの富士ソフトとレノボとの協業の歩みを教えてください。

荒木 今年、設立15周年を迎えたレノボですが、富士ソフト様とはIBM時代から特約店としてのパートナーシップがあり、事業継承後から現在まで強いパートナーシップを築かせていただいています。これまで富士ソフト様のペーパーレス会議システム「moreNOTE」とレノボ製品とのバンドル販売や、Windows 10マイグレーションでのサービスの組み合わせ、device+cloudなどのソリューション提供を強化してまいりました。
 
レノボ・ジャパン 荒木俊彦
コマーシャル事業本部 執行役員

三田 レノボ様の積極的な働きかけもあり、直近の3年で協業がかなり進み、レノボのハードと当社のソフトやサービスを組み合わせた販売は以前の600倍にもなりました。特にPCは、ラインアップが豊富で価格設定を含めてお客様のニーズをしっかり捉えた製品が多い点から、当社の最重要パートナーの1社に位置付けています。
 
富士ソフト 三田 修
執行役員 金融事業本部長

――最近では、テレワークに関連した取り組みもあるようですが。

三田 9月末までに当社の社内にテレワーク体験コーナーを用意します。こちらでは、レノボPCをはじめワンタッチでテレワークをスタートできる「ThinkSmart Hub」などを展示し、お客様に体感していただくとともに、当社のソフトなどを合わせたソリューションの販売につなげることを目指します。

上村 オフィスが秋葉原でお隣同士ということもありますが、ここまで踏み込んで取り組んでいただけるパートナーはなかなかいませんので、非常に頼もしい存在です。
 
レノボ・ジャパン 上村省吾
サービス事業部 サービスセールス&マーケティング本部 執行役員

三田 昨年は、自社向けにも1900台のレノボPCをテレワーク用に導入しています。今年のコロナ禍の対応で急きょ、500台の追加導入を決定しました。迅速に供給していただいたことで、在宅勤務への移行もスムーズに運びました。

阿部 社員からもキーボードタッチの良さ、バッテリの持ちなどを評価する声が多く、特に当社の7割を占めるエンジニアの評判がいいですね。
 
富士ソフト 阿部和夫
MS事業部 事業部長

――独立系ベンダーとして、他メーカーと比較したレノボの強みをどう見られていますか。

三田 お客様のニーズにお応えするため、無理なお願いをすることもありますが、それに一番応えてくれるのがレノボ様です。これは、価格だけでなく柔軟で迅速な対応、IBM時代からのブランド力、米沢生産などの信頼性も圧倒的で、現場の営業も紹介しやすいという声を聞いています。

レノボ製品のLCMで
新たな協業がスタート

――新たにライフサイクルマネージメント(LCM)での協業に取り組まれるようですが。

上村 これまでサービス領域での協業は、案件ごとの個別対応が中心でした。しかし、富士ソフト様は多くの自社製品、サービスラインアップと、SIerとして豊富な実績を持たれています。そこで、さらに広範な領域でのシステム提案ができるよう、普段から両社の手の内をオープンにしておこうということで、スタートするのがLCMでのトータルサービスの提供です。

阿部 レノボ様が持つデバイスとそのキッティングやサポート、当社の強みである運用・管理におけるサービス、例えばWindows 10のアップデートに伴うアプリの動作検証など、それらの組み合わせによるトータルサービスのスキームを考えています。プラスαとして、テレワークなどのコミュニケーション基盤を含めたサービスの提供やセキュリティ、最終的に破棄に至るまでの各段階でサービスの充実を目指します。

三田 LCMは、以前から当社で一括提供したいと考えていたサービスなのですが、それができなかった。ちょうどいいタイミングでレノボ様も同様のことを検討していたことから、ベストな補完関係ができたと思います。

上村 お客様も各段階で問い合わせ窓口が異なるのは大きな手間で、一括して任せて自分たちは本業に注力したいというニーズが強いと感じています。

阿部 継続的に利用していただけることも強みです。しかも、お客様の利用実態が把握できることで、次の提案にもつながります。まずは、今後3年で50億円のビジネスに育てたいと思います。

――最後に、今後の協業の可能性について教えてください。

三田 レノボ様は、他社にない非常にユニークなハードも作られるので、毎年、大きな期待を寄せています。ソフトメーカーとして、それに合うものを作って一緒に組みたいと考えています。

荒木 富士ソフト様のソフトウェアやサービスとレノボのデバイスを組み合わせることでお客様のメリットを最大化できるような協業のスキームを、より多く作っていきたいですね。