「所有から利用へ」の波によって増えつつある、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)によるホスティング事業。そのための基盤として日本オラクルが販売しているのが、「Oracle Database Appliance(ODA)」だ。最大の特徴は、「Oracle Database」が最適に動作するようにあらかじめ設定されたエンジニアドシステムであること。Oracle Databaseライセンスは実使用コア数に応じて購入すればよいのでコスト面での魅力も大きく、セキュリティ関係の機能も充実している。

ホスティング形態のサーバーで業務アプリをサービスとして提供

 業務アプリケーションを稼働させる基盤のデータベース(DB)――。今、そのためのサーバーをホスティングの形態で提供する独立系ソフトウェアベンダー(ISV)が増えている。

 「所有から利用へ」の波がIT製品全般に及ぶにつれて、ISVがDBサーバーの機能を包括しサービスとして提供する「ホスティング」の人気が高まってきた。業務アプリケーションをホスティング形態で提供するISVは、欧米で「ホスター」と呼ばれている。

 では、ホスティングにはどのようなDBサーバーが適しているのか。日本オラクルの先崎将一・システム事業統括ODA営業本部本部長は、「重要な観点はパフォーマンス、コスト、セキュリティ、可用性、信頼性、運用管理性など。基本的に、オンプレミスやハウジングの場合と同じだ」と説明する。また、ホスティング事業の収益性を考えると、複数企業へのサービス提供を低コストで行えることも譲れない条件となる。
 
先崎将一
システム事業統括 ODA営業本部
本部長

構築期間が平均2日のODA 使用コアのみに課金するCoD方式

 そうしたホスター向けにも最適なDBサーバーとして日本オラクルが2011年から販売しているのが、ODAと呼ばれるエンジニアドシステムだ。

 ODAの最大の特徴は、「Oracle Databaseが最適に動作するように設定されている」(先崎本部長)こと。ハードウェア(CPU・メモリ・フラッシュストレージ・ブートディスク・ネットワーク)とソフトウェア(Oracle Linux・Oracle Database)を最適に組み合わせて開発されているので、構築期間は平均2日と短い。

 また、ハードウェアとソフトウェアを個別に導入する方法と比べて、ODAでは運用管理工数も大幅に抑えることができる。例えば、ハードウェアとソフトウェアのサポート窓口は一本化されているので、サーバーに障害やスローダウンが発生したときも問題切り分けの工程から任せてしまうことが可能。パッチもPatch Bundle(統合パッチ)として四半期ごとに提供されるので、ホスターは日取りを決めた計画的な適用ができる。
 


 一方、ホスター経営の観点ではライセンスコストを最適化できる「Capacity on Demand(CoD)」が大きな魅力となる。ODAでは、実際に使っているコア数に応じてOracle Databaseライセンスを購入すればいい。将来の事業規模拡大を見越して多コアのサーバーを買っておき、必要な都度ライセンスを買い足していくという使い方ができるのだ。「Oracle Proprietary Application Hosting(PAH)」を併用すれば、特定アプリケーション用のDatabaseライセンスを複数のエンドユーザー企業に使わせる形態もとれる。

 Oracle DatabaseにはDB統合をDB基盤のレベルで実現するOracle Multitenant機能もある。この仕組みを利用すると、メタデータなどを保持するコンテナDB(CDB)に複数のユーザーDB(PDB)が可能。各DBの設計を変更せずに統合を実現でき、業務アプリケーションの書き替えも不要だ。

 このほか、Oracle Databaseで利用できる暗号化・伏字化(マスキング)・アクセス制御・職務権限分掌・監査などのセキュリティ機能は、業務アプリケーションを改修なしで個人情報保護法やEUの一般データ保護規則(GDPR)に対応させるのに効果的。災害やパンデミックに見舞われたときにも事業を継続するための高可用性機能としては、「Oracle Data Guard」や「Oracle Advanced Data Guard」によるレプリケーション(データ複製)、「Oracle Automatic Storage Management(ASM)」によるミラーリング、「Oracle Recovery Manager(RMAN)」によるバックアップ/リストアなどもある。

共用型システムで多数の成功事例 ホスターISV向けの支援も手厚い

 このような特徴を持つODAは、すでに多くのホスターで確かな成果を上げている。例えば、地方自治体向けにITサービスを提供している、あるISVは契約先が増えたときの拡張性の高さを評価してODAを基盤に採用。人材派遣業では、派遣先各社に提供する業務管理システム用の基盤にODAを使うことによって、コストを抑えつつ高いパフォーマンスを得ることに成功した企業の例がある。

 「DBサーバーの市場はクラウドとオンプレミスに二極化しつつあるが、オンプレミスの割合はフラットのまま推移するという調査レポートもある。そこで、ホスティング事業に携わるISVには多様な選択肢を持っておくことを勧めたい」と先崎本部長は強調する。これからホスティング事業を手掛けるISVにはエンジニア向け勉強会などの支援を提供するので、始めるのは非常に簡単だという。

 また、すでにODAを基盤として使っているホスターの場合は事業拡大に合わせてコアを追加していくのが最も確実な道。Oracle Databaseのアーキテクチャーは基盤によらず同じなので、将来的に「Oracle Exadata Database Machine」や「Oracle Cloud」に移行するのも容易だ。


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