インターネットイニシアティブ（IIJ、鈴木幸一社長）は、一般消費者向けに運営するインターネット接続サービス「IIJmio（アイアイジェイミオ）」において、DNSサーバーのホスティングサービス「IIJmioシンプルDNSサービス」を新設し、提供を開始した。

　「IIJmioシンプルDNSサービス」とは、同社がドメイン名の維持・管理や、プライマリDNSサーバー、セカンダリDNSサーバーの運用を行い、ユーザーは独自ドメイン名でサーバーを公開するために必要なDNS環境を構築できる。ウェブサーバー、メールサーバーを自ら構築しているユーザーが主な対象。

　プライマリ、セカンダリDNSサーバーの運用やドメイン名管理を同社が行うので、「DNSサーバーを安定して運用できる」（営業企画部市場開発室の加藤清光氏）という。同サービスで登録可能なドメイン名は、「.jp」、「.com」、「.net」、「.org」の4つ。

　同サービスでは、会員専用ウェブサイトを通じて編集が可能なDNSレコードの数を増やした。これまでのサービスで編集できるレコードは、AレコードとAAAAレコードだけに限られていた。

　今回のサービスでユーザーが設定できるのは、ホスト名に対応するIPv4のIPアドレスを指定するAレコード、IPv6のIPアドレスを指定するAAAAレコード、ホスト名の別名とIPアドレスを対応させるCNAMEレコード、利用ドメイン宛のメール配送先であるホスト名と対応させるMXレコードの4種類で、合計10レコードが登録可能。

　利用料金は、初期費用が新規ドメイン名を登録する場合で1000円、登録済みドメイン名を移行する場合で5000円。月額費用は通常料金が2500円、「IIJmio」のDSLや光ファイバー接続会員向けでは500円となっている。

　同社ではこれまでも、独自ドメインを運用できるサービスとして、DNSサーバーとウェブサーバー、メールサーバーのホスティングをセットにした「IIJmioパーソナルドメインサービス」を提供していた。しかし、これはウェブサーバーやメールサーバーの管理も一括して同社が行うサービスだった。

「自らウェブサーバーを構築しているユーザーから、DNSサーバーだけの管理を望む声や、MXレコードやCNAMEレコードも編集できるサービスを求める声が多かった。これを受けて、DNSサーバーのみに絞り、編集できるレコードを増やした今回のサービスを追加した」（同）という。

　DNSサーバーとは、インターネット上の「111.222.333.444」などの数字のIPアドレスを、「abc.co.jp」などの名前に置き換えるシステム。