ニュース

NEC、世界最高速のベクトルスーパーコンピュータ

2007/10/26 22:22

 NECは10月25日、世界初の単一コアあたり102.4ギガフロップスを実現した新開発CPUの搭載などにより、最大ベクトル性能が839テラフロップスとなる、ベクトル型としては世界最高速のスーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSX-9」を発売した。価格はレンタルで月額298万円から。今後3年間で700システムの販売を見込む。

 製品化にあたっては、従来のSXベクトルアーキテクチャを継承しつつ、演算器の追加、ベクトルパイプライン数増強などのアーキテクチャ改良により、単一コア当たり102.4ギガフロップスの演算性能と256ギガバイト/秒の広いメモリバンド幅を有する、世界最速の1チップベクトルプロセッサを開発。このCPUを、1ノードあたり最大16個搭載することで、1.6テラフロップスを超える演算性能と、1テラバイトのメモリ容量からなる大規模共有メモリを実現した。さらに、ノードを片方向あたり128ギガバイト/秒の超高速インターコネクトで最大512ノード接続することで、総合演算性能839テラフロップスの超大規模マルチノードシステムを構成する。

 また、65nm Cu(銅配線)プロセスの最先端CMOS LSI技術によって、ベクトルプロセッサ(ベクトルユニット+スカラユニット)を1チップ化。きょう体の高密度実装や冷却の最適設計効率化を図ることで、消費電力、設置面積ともに従来機に比べて4分の1に抑えた。

 オペレーティングシステムには、UNIX System Vに準拠し、大規模マルチノードシステムへの対応、効率をアップさせる運用管理など、柔軟な機能を備えたSUPER-UXを搭載。SXの性能を最大限に引き出すことが可能。
  • 1

外部リンク

NEC=http://www.nec.co.jp/

週刊BCN特別連載企画
「パートナーと伴奏し、新たな価値を共創するネットワールド」

連載第1回 トップに聞くビジネス戦略とパートナー支援

× こちらから>>

連載第2回 オンプレミスの知見を生かした「クラウド移行の最適解」

× こちらから>>

連載第3回 複雑なセキュリティに対し充実したサポートと検証環境を用意、今後はAI保護に注力

× こちらから>>

連載第4回 AIビジネスの立ち上げを支援 企業独自のデータを取り込み課題を解決

× こちらから>>

連載第5回:先進製品の取り扱いやソフトのクラウド販売を支援

× こちらから>>