HPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)関連製品を販売するHPCテック(奥山義弘社長)は、一般オフィスへのHPC拡販を図る。他社製品よりも低価格であることをアピールすることで購入を促すほか、ストレージ関連製品とのセット販売も進める方針だ。

 同社は2008年10月、ストレージ関連製品のディストリビュータであるキング・テックの子会社として設立された。キング・テックグループでは、ユーザー企業として獲得するのに隙間があったデータセンターや研究所などを新規市場として開拓するためにHPCに特化した企業を立ち上げた。当面はグループ全体で獲得しようとしているユーザーを対象に拡販をかける。

 販売代理店としては、ぶらっとホームなど研究所に強いベンダーとパートナーシップを組んだ。奥山社長は、「他社が獲得しているユーザーを、当社が扱う製品に乗り換えさせる」と意気込みを示す。

 同社が自信を見せている根拠は、製品価格の安さにある。扱っている製品は海外メーカーブランドで、価格は他社の10分の1以下となる100万円程度。「機能面では他社と大差がない」という。そこで、今後も有力な販売代理店を増やしていくことで、リプレースを促していく方針だ。

 また、同社の強みとしてアピールしているのは機動性。「HPCを販売する競合と比べて、顧客のニーズに応えることができる」としている。というのも、同社が扱うメーカーのほとんどは自社工場で生産しているからだ。メーカーとの密接な関係を築いていることから、「カスタマイズに迅速に対応できる」という。一方、他社が販売する製品は最近、生産をアウトソーシングしているケースがあり、「小回りがきかないだろう」と判断している。

 また、同社の競合の1社であるビジュアルテクノロジーがキング・テックとアライアンスを組んでいることから、「ビジュアルテクノロジーは大企業、当社はそれ以外という棲み分けができるのではないか」ともみている。

 次のステップとして見据えているのが一般オフィスへの導入。「10台以上のブレードサーバーを購入する際は、価格の差がない」と言い切っている。しかも、キング・テックが扱うストレージ関連製品と組み合わせるなどユーザー企業の声に適した製品を提供していく考えだ。こうした取り組みで、初年度(09年9月期)の売上高として2億円程度を見込む。