トレンドマイクロ(エバ・チェン社長兼CEO)とヤマハ(梅村充社長)は、ヤマハのファイアウォールルータ「SRT100」にトレンドマイクロのウェブセキュリティを搭載した「Trend Micro Web Security for Yamaha」シリーズを2月下旬から提供開始する。価格を10万円程度からと低価格に設定し、社員100人以下の中小企業や中小事業所などを対象に需要を掘り起こしていく。

 トレンドマイクロとヤマハは、今回の製品でウェブレピュテーションとURLフィルタリングの機能をもつ「Trend Micro Standard Web Security for Yamaha」(ウェブセキュリティの価格は1台あたり6万円)と、ウェブレピュテーション機能のみを搭載した「Trend Micro Web Security for Yamaha」(同3万円)の2種類を用意した。

 現在、中小企業はウェブセキュリティ導入の必要性を認識してはいるものの、UTM(統合脅威管理)製品で20万円程度の価格からと購入の壁が高いことで、なかなか導入が進まない状況だ。そこで、ヤマハがリーズナブルな価格で提供しているファイアウォールルータ「SRT100」にウェブセキュリティ機能を搭載することにした。中小企業の市場ではすでに「SRT100」が普及しており、連携することでウェブセキュリティの浸透を図ることができると判断した。設置の際には、ルータの設定GUIで簡単に導入が可能になっている。

 両社は、新製品の市場投入前にも、ヤマハの「SRT100」とトレンドマイクロの簡易PC検疫を組み合わせた製品で連携している。トレンドマイクロの村上憲子・事業開発部プロダクト&サービスマネジメント課担当課長代理プロダクトマネージャーは、「簡易PC検疫版が好評だったので、付加価値製品の第2弾としてウェブセキュリティ搭載の製品連携を実現した」と、開発の背景を語る。

 こうしたファイアウォールルータとセキュリティ機能の連携製品を売る販社数は、現段階で100社以上に達しているという。基本的には、トレンドマイクロが販社網の整備に力を注ぎ、ITシステムに強いSIerなどを販社として確保している。加えて、ルータなどネットワーク構築が得意のヤマハ販社が売るケースも多いという。ヤマハの平野尚志・サウンドネットワーク事業部開発推進部企画グループ技師補は、「NIerなど今後も販売パートナーを増やしていきたい」との考えを示している。

 トレンドマイクロとヤマハのアライアンスは、販社にとってIT関連製品とネットワーク機器の両方をユーザー企業に提供することで、大きな案件につながる可能性を秘めている。(佐相彰彦)