IT調査会社のノークリサーチ(伊嶋謙二社長)は、年商500億円未満の中堅・中小企業(SMB)のモバイル端末に関する意識調査を実施した。年商規模を問わず、モバイル端末を業務で活用済み、および導入計画をもつSMBは多いという結果が出た。スマートフォンの導入についても意欲的な企業が登場しており、SMB市場でもモバイルソリューションが受け入れられる土壌が整えられつつあることを印象づけている。

 この調査は年商500億円未満の企業を対象に、2010年3月に実施したもの。サンプル数は1000。モバイル端末は、ノートPCとネットブック、スマートフォンおよび携帯電話とした。

 モバイル端末の活用状況は、年商規模が大きくなるにつれて、活用の比率も大きくなる傾向にあるが、「業務効率化やコスト削減のためのモバイル環境を整備しようとしているニーズがSMB全体で旺盛」と分析している(下図参照)。


 モバイル端末で最優先して利用するアプリケーションでは、メールやグループウェアなどの「情報系アプリ」が圧倒的に多い。年商5億円未満の企業では、67.4%もの割合を占めている。その次に、BI(ビジネス・インテリジェンス)や帳票、顧客情報管理(CRM)や営業支援(SFA)が続く。

 利用するモバイル端末をみると、PCが多く、全体の60%を占めた。ノートPCのサイズでは、B5サイズが最も多かった。特筆すべきは、ソフトバンクモバイルの「iPhone」や、NTTドコモの「Xperia(エクスぺリア)」などのスマートフォンを導入・活用するモバイル機器の対象としている企業が29.5%(年商5億~50億円の場合)で、「コンシューマ市場で急速に知名度があがり、これらの機種をビジネスで利用しようとする機運が一部のSMBで高まっている」としている。スマートフォン用OSの知名度を調べた調査では、突出したOSはなく、「Andoroid」や「Symbian」「Linux」「iPhoneOS」がほぼ同じ比率となった。

 岩上由高アナリストは、「新規に端末を購入する必要があるモバイルソリューションは、SMBに受け入れられにくい。スマートフォンの活用意欲はSMBでも高まっているが、ITベンダーは、従来型の携帯電話を活用したソリューションも合わせて用意することも重要」と説明している。(木村剛士)