【上海発】XMLデータベース(XML-DB)ソフト開発のサイバーテック(橋元賢次社長)は、中国への進出を加速させる。中国の地場SIerを中心に、XML-DBの開発ライセンスを提供。今は、技術的な検証を進める段階まできている。英語圏への進出も同時に進めることで、4~5年後をめどに「日本と中国、英語圏の売り上げ構成比をほぼ均等にする」(橋元社長)と、グローバルビジネス展開に強い意欲を示している。

橋元賢次社長
 サイバーテックは、国内XML-DBパッケージ市場の金額シェア40.7%(富士キメラ総研調べ)に達するなど、国内では老舗ベンダーだ。しかし、現時点では売り上げのほぼすべてが国内であることに加え、XML-DBの大口ユーザーである製造業の海外進出が加速していることから、ユーザー企業の進出先として欠かせない存在となっている中国市場への進出を本格化させる。

 同社は、かねてから海外オフショア開発先として、中国とフィリピンのリソースを活用していた。英語圏への進出を重視した同社は、2006年にフィリピンのセブ島に開発センターを開設。今、主力商材の多くはフィリピンで開発している。だが、中国市場が急速に拡大する状況下で、「中国市場への進出は欠かせない」(橋元社長)と判断し、中国での拠点開設も含めて、進出準備を急ピッチで進める。中国市場への進出を積極的に進める業界団体のMIJS(内野弘幸理事長=ウイングアークテクノロジーズ社長)にも、今年5月に加盟した。

 海外進出の担当役員として、今年に入って頻繁に中国へ出向いている白井千晶取締役は、中国・上海で本紙インタビューに応じ、「パートナー向けの開発用ライセンスを提供する段階にきている」と、パートナーからの引き合いは強いと話す。ミドルウェアであるDB製品は、単体では機能しない。このため、ビジネスパートナーであるSIerが取り扱う業務アプリケーションと連携させる必要がある。国内でも売り上げの約9割は、SIerなどのパートナー経由で販売している。

 同社は、今年に入って主力XML-DBのSaaS対応を進めるなど、従来のパッケージ販売とは異なる売り方に挑戦している。中国など新興国でのパッケージソフト販売は、ハード重視の価値観や不正コピーの問題など、課題が多い。このため、クラウド/SaaSなどサービス方式での提供も検討するなど、複数のアプローチで中国、英語圏の販路開拓を進める。(安藤章司)