超高速度カメラを開発するフォトロンのグループ会社フォトロンメディカルイメージング(布施信夫社長)は、医療業界向けeラーニングシステムの販売に意欲を示す。学習コミュニケーション機能を付加した同社グループのeラーニングシステム「パワーフィードバックノート(PF-NOTE)」を医療業界向けに適用し、商材ラインアップを増やすことで売り上げ拡大を狙う。

布施信夫社長
 同社は、X線や超音波で撮影した動画を管理・配信するシステムを医療向けに販売するビジネスを柱とする。心臓を治療する循環器科を主なターゲットとした動画管理システムの販売台数ベースで業界第2位。このシステムで業界トップの東芝メディカルシステムズを追い上げる。循環器科は心臓という動く臓器を扱うだけに、動画での撮影・管理が欠かせない。見方を変えれば、医療従事者の育成にも、動画を軸とする学習システムの需要が見込める。そこで、同社グループが一般教育用に開発したPF-NOTEを手直し、「医療業界向けの商材の柱の一つに育てる」(布施社長)という方針を示す。

 動画の管理需要が大きいのは循環器と脳外科の一部で、いずれも高度な診断能力や外科手術の技量が不可欠な分野だ。患者の生命を左右する重要部位だけに、若手医療従事者の実地研修が簡単にはできないのが実情だ。そこで、動画を活用し、かつ上級者にオンラインで指導を受けることができるコミュニケーション機能が充実したeラーニングシステムに注目が集まる。

 フォトロンメディカルは、動画管理システムに特化した事業戦略が奏功。2007年のフォトロン本体から分社独立して以降、営業利益が年率およそ2倍ずつ伸びるなど好調に推移している。今後は、eラーニングなどの商材を加えていくことで、向こう3年で直近の約2倍に相当する「10億円の売り上げを目指す」(同)と、意気込む。(安藤章司)